米国市場の11セクター+S&P500を徹底比較!成長しているセクターはこれだ!

こんにちは、せーじんです。

今日は米国の11あるセクターを、まとめて比較しちゃいましょう。

セクターETFは、いままでたくさん紹介してきたもんね

バラバラの記事だけじゃ見にくいよね。
セクター全体を俯瞰できる記事も作ってみました。

それでは、さっそくいってみましょう!

今回の記事の内容

セクターとは?基本情報をおさらい

まず、基本からおさらいしていきましょう。

セクターとは?
  • 業種やテーマ、材料など株式が持つ特性に着目して分類したグループのこと
  • 相場や市場を分析する際に用いられ、セクターごとの業績やセクター内の株価を比較して投資の判断材料とします
出典元は、大和証券Webページです

日本でも米国でも、セクターごとにETFがあり、ETFを購入することでその分野にまとめて投資できます。

米国では11のセクターがありますが、日本では33(または17)のセクターがあり、分け方も異なります。

特定分野に高成長の可能性を感じる、特定分野が沈む可能性を感じるといった方に広く愛されています

米国の11セクターをご紹介

米国には11のセクターがあるていうけど、どんなふうに分かれてるの?

米国の11セクターを一覧表にしてみようか

Noセクター名称代表銘柄
1情報技術(テクノロジー)アップル、マイクロソフト
2ヘルスケアジョンソン&ジョンソン
3一般消費財アマゾン、テスラ
4金融バークシャー、JPモルガン
5コミュニケーショングーグル、フェイスブック
6資本財ボーイング、キャタピラー
7生活必需品P&G、コカコーラ
8素材Linde PLC
9エネルギーエクソンモービル
10公益事業ネクステラエナジー
11不動産アメリカンタワー

代表的な銘柄は、日本でもよく聞く企業がたくさん並んでるね

米国の、というより世界を代表する企業だよね

各セクターの市場規模を比べてみよう

各セクターの市場規模を確認しましょう。

こういう時は、S&P500のセクター別構成比を確認するとわかりやすいですよ。

出典元:ステートストリートWebページのデータを使ってせーじんが作成しました

情報技術が一番規模が大きいんだね

各セクターの市場規模は全然違っていて、1位の情報技術と11位の不動産では10倍くらいの違いがあるね

各セクターの特徴をご紹介

各セクターの特徴を、簡単に紹介していきましょう。

詳しくは、セクターごとの記事をご覧くださいね。

情報技術(テクノロジー)

情報技術は、11セクターでもっとも市場規模が大きいセクターです。

近年非常に大きく成長しているセクターでもあり、その成長力は11セクターの中でも3本の指に入ります。

でも、不景気には弱いんだよね

と言われてたけど、コロナショックでの下落はかなり小さい方だったんだよ

情報技術はすでにインフラ化しており、株価が下がりにくくなっているという意見もあります。

ヘルスケア

ヘルスケア機器・用品・サービス・テクノロジー、バイオテクノロジー、医薬品、ライフサイエンス・ツール/サービス銘柄で構成するセクターです。

医薬品やバイオテクノロジーを含む、健康に関する幅広い業種が入っています。

ヘルスケアセクターの特徴は

好景気ではよく伸び、不景気にも強い

長期的にはS&P500を大きく上回るリターン

今後の需要が減ることは考えづらく、期待できるセクター

などの特徴があります。

一般消費財

一般消費財は、自動車やアパレル、レジャー用品、ホテル、レストランなどの銘柄から構成するセクターです。

一般の消費者がよく使う、生活必需品ではないものというとイメージしやすいと思います。

一般消費財セクターの特徴は

景気に敏感で、好景気ではよく伸び、不景気ではよく沈む

景気拡大期は、株価の上昇がS&P500を上回る

などの特徴があります。

金融

銀行や保険、証券会社などが含まれるセクターです。

金利上昇局面では非常に強い力を発揮します。

金利が上がると株価が上がるセクターは、あまりないので貴重ですよ

景気後退局面では下落しやすく、景気の波に強い影響を受けるセクターです。

コミュニケーション

コミュニケーションサービスセクターは、双方向メディア、電気通信、娯楽などが含まれ、

アルファベットとフェイズブックが40%程度を占めるセクターです。

良くも悪くも、この2銘柄の値動きがセクター全体の動きを大きく左右することになります。

2018年9月のセクター変更によって、現在の時価総額で50%以上が入れ替わったセクターです。

それ以前のデータは全く参考になりません

特徴は
  • 2020年3月のコロナショックではS&P500よりも小さい下落幅
  • 2020年4月以降の回復局面ではS&P500を超える株価上昇
  • 2021年に入ってからも好調が続き、S&P500をアウトパフォームし続けている
  • グロース不調の中、コミュニケーションサービスセクターが成長している要因はその分散性
  • グロースだけでなく、ベライゾンやAT&Tなどのバリュー株もある程度含まれています

資本財

資本材セクターは景気に敏感なセクターです。

資本財セクターの提供する製品やサービスは、航空、建設・土木、物流サービス、鉄道、運送など。

主に企業向けの、大型で高額なものが多いですね。

売り上げ・業績が下がる不景気の時には、大きな設備投資は真っ先に削られる支出の1つです。

生活必需品

生活必需品セクターは、食品、飲料、スーパー、タバコの銘柄を多く含むセクターです。

代表的なオールドエコノミーといった感じですね。

生活必需品セクターの特徴は
  1. 暴落時でもS&P500ほど株価が落ちない
  2. 不況でも需要がなくならない
  3. 構成銘柄に連続増配株が非常に多い
  4. 景気拡大期は、株価の上昇がS&P500を下回る

素材

素材セクターは、化学、建設資材や金属・鉱業の銘柄から構成するセクターです。

その名の通り、製品を製造するための原材料を供給するセクターですね。

素材セクターの特徴は

景気に敏感な方で、好景気では大きめに伸び、不景気では大きめに沈む

市場規模は小さい(11セクター中8位)

景気拡大期は、株価の上昇がS&P500を上回る

値動きの幅は、S&P500と同程度

などの特徴があります。

エネルギー

エネルギーは景気に敏感なセクターです。

エネルギー消費量は企業活動の活発さに比例して上下しますから、

好景気な時は多くの需要が生まれ、不景気の時は需要が急減するという性格があります。

インフレや金利上昇にも強さを見せます。

公益事業

電気、ガス、水道など、ライフラインと言われるような生きていくのに欠かすことのできない事業を手がけるセクターです。

公益事業セクターの特徴は

不景気に強く、2000年代の10年間はS&P500をアウトパフォームしていた

好景気のときは、S&P500よりも伸びが小さい

金融危機などの時は、それなりに下落する

それなりに高配当

毎年しっかり増配する

などの特徴があります。

不動産

不動産セクターの特徴は、景気に敏感なことです

  • 景気が良いときは、株価がよく伸び
  • 景気が停滞しているときは、株価も伸びない

ということですね。

個人にとっても法人にとっても、不動産はとても大きな投資です。

景気が悪く将来の見通しが立たないときに、大きな投資はしづらいですよね。

その他、こんな特徴も

物価上昇(インフレ)に強い

金利上昇に弱い

株価チャートを比較してみよう

それでは、この11セクターのリターンを、チャートで比較しましょう。

今回使うのは、ステートストリートが運用している各セクターETFです。

セクターETFはバンガードからも出てるよね?

ステートストリートの方が運用期間が長いものが多いから、過去のデータを長く見れるんだよ

Noセクター名称セクターETF
1情報技術(テクノロジー)XLK
2ヘルスケアXLV
3一般消費財XLY
4金融XLF
5コミュニケーションXLC
6資本財XLI
7生活必需品XLP
8素材XLB
9エネルギーXLE
10公益事業XLU
11不動産XLRE
S&P500SPY

2015-2021年7月

まずは直近5年間(2015年から2021年7月)のチャートを確認しましょう。

チャートの本数が多いので、注目すべき銘柄だけ色をつけました

青:XLK(情報) 緑:XLY(一般消費財) 黒:S&P500 黄:XLRE(不動産)、XLC(コミュニケーション) 赤:XLE(エネルギー)

黄の2銘柄(不動産、コミュニケーション)は、運用開始が2015年以降なので、チャートが途中から始まっています。

この2銘柄はとりあえず無視して、ほかの9銘柄をみていきましょう。

青のXLK(情報)が圧倒的な伸びだね。
逆に赤のXLE(エネルギー)はダントツに低いリターンだよ。

黒い線のS&P500の位置にも注目してね。

S&P500って市場全体の平均なのに、3位になってるね。なんで?

S&P500のセクターの割合が一定じゃないからね。ダントツに成績の良い情報技術の割合が高いから、単純な平均より成績がいいんだよ

S&P500は第3位ですから、市場平均に勝っているセクターは、情報技術と一般消費財のみということになります。

S&P500ってすごいね

ウォーレンバフェットがおすすめするだけあるでしょ

2015年から2021年7月の値動きは
  • 情報技術が圧倒的な好成績
  • S&P500が全セクター中3位の成績
  • S&P500を超えているのは、情報技術と一般消費財のみ
  • エネルギーのみがマイナスリターン
  • それ以外の全てのセクターはプラスリターン
とにかく情報技術が強い5年間

2018年ー2021年7月

すべてのETFが運用を開始した、2018年以降のチャートも比較しましょう。

コミュニケーションと不動産も、しっかり確認したいよね

青:XLK(情報) 緑:XLY(一般消費財) 黒:S&P500 黄:XLRE(不動産)、XLC(コミュニケーション) 赤:XLE(エネルギー)

2018年以降も情報技術が圧倒的だけど、
コミュニケーションもかなりいいね!

コミュニケーションの主力はアルファベット(google)とフェイスブックなので、強いのも当然なのかもしれません。

それにしても、相変わらずS&P500は強いですね。

この期間でも、第3位の成績を残しています。

そして、赤のXLE(エネルギー)だけは相変わらず唯一のマイナスリターンとなっています

2018年7月から2021年7月の値動きは
  • すべてのセクターETFが揃った時期のリターンを比較
  • ここでも情報技術が圧倒的な好成績
  • S&P500が全セクター中3位の成績
  • S&P500を超えているのは、情報技術とコミュニケーションのみ
  • エネルギーのみがマイナスリターン
  • それ以外の全てのセクターはプラスリターン
コミュニケーションも強いですね

2010-2014年

ここからは、運用が始まっていない不動産とコミュニケーションを除いた9銘柄のチャートを表示します。

青:XLK(情報) 緑:XLY(一般消費財) 黒:S&P500 黄:XLV(ヘルスケア) 赤:XLE(エネルギー)

あれ!あんなに強かったXLK(情報技術)がS&P500より下だよ!

そうだね。で、この期間で圧倒的なリターンを誇ったのが緑のXLY(一般消費財)だね

期間によってこんなに違うんだね。驚いたよ

赤のXLE(エネルギー)はこの期間も低リターンだけど、2011年ごろはトップだよ

2014年までは市場平均以下だったなんて、いまの情報技術からは想像もつきません

そこからの6年間の成長の凄まじさを感じるとともに、情報技術の天下が続くわけではないということを認識しておくべきでしょう。

2010年から2014年の値動きは
  • 一般消費財が圧倒的な高リターン
  • 好成績を誇った情報技術は、S&P500より下に
  • S&P500は全セクター中3位の成績
  • S&P500を超えているのは、一般消費財とヘルスケアのみ
  • マイナスリターンのセクターは無く、全てのセクターがプラスリターン
強いセクターは入れ替わるんです

2005-2009年

次はさらに遡り、2005年からの5年間で比較してみましょう。

この時期は、リーマンショックがあったよ!

青:XLK(情報) 緑:XLF(金融) 黒:S&P500 黄:XLV(ヘルスケア) 赤:XLE(エネルギー) 紫:XLP(生活必需品)

今度はXLE(エネルギー)が強いの!?

紫のXLP(生活必需品)とか、黄のXLV(ヘルスケア)も強いね!

S&P500はかなり下位になってるね。5年間で0.52%しか伸びてないし

大幅マイナスの金融(緑のXLF)に引かれちゃったね

2005年から2009年の値動きは
  • エネルギーが圧倒的な高リターン
  • 生活必需品とヘルスケアがそれに続く
  • S&P500は全セクター中7位と低迷
  • 低迷の理由は、金融セクターの大きすぎる落ち込み
  • マイナスリターンは3セクター
  • S&P500は5年間でわずか0.52%の成長
リーマンショックは金融に大打撃

2000年ー2004年

次は、2000年から2004年の5年間です。

この期間は、ITバブル崩壊がありましたね

青:XLK(情報) 緑:XLF(金融) 黒:S&P500 黄:XLV(ヘルスケア) 赤:XLE(エネルギー) 紫:XLP(生活必需品)

うわー!青のXLK(情報技術)がとんでもない下落だよ!

ITバブルだから、情報技術を直撃したんだよね。
こう見ると、情報技術以外は大した下落じゃないみたいだね

エネルギーと金融がすごい強いんだね。本当に、期間によって全然違うんだね

S&P500は情報技術に引かれてマイナスになってるね。全体で9位の成績だよ

2000年から2004年の値動きは
  • エネルギーと金融が高いリターンを残す
  • S&P500は全セクター中9位と低迷
  • 低迷の理由は、情報技術セクターの大きすぎる落ち込み
  • マイナスリターンは情報技術、ヘルスケア、S&P500のみ
ITバブル崩壊は情報技術に大打撃

2000ー2021年7月

さいごに、2000年から2021年7月までの通期で比較してみましょう。

全部まとめると、どうなるかなあ?

成績トップは、緑のXLY(一般消費財)だね。
リーマンショックの時期以外は、着実に上昇し続けていたからね

情報技術は、、、かなり下だね。ITバブル崩壊の下落が、2016年まで回復しなかったんだね!

S&P500の成績は、堂々の第2位です。

ITバブルやリーマンショックの時期は低迷しましたが、

S&P500は市場平均という名前以上に素晴らしいリターンをもたらしてくれていますね。

2000年から2021年7月の値動きは
  • 一般消費財が非常に高いリターンを残す
  • S&P500は全セクター中2位と素晴らしい成績
  • 情報技術はITバブル崩壊の下落を2016年まで回復することができなかったが、近年急激に上昇している
  • 20年間でマイナスリターンのセクターは無く、どのセクターもプラスだった
ITバブル崩壊は情報技術に大打撃

まとめ

ということで、米国市場の11セクターの特徴とリターンを紹介してきました。

今回は2000年から5年ごとのリターンと、通期(20年間)のリターンを確認しましたが、

かなり入れ替わりが激しかったですね。

ずっと高リターンのセクターもありませんが、

ずっと低リターンのセクターもありません。

高リターンのセクターが移り行く中で、

市場平均のS&P500が非常にバランス良く成長していることがわかります。

時代の流れを見極めてハイリターンを狙うか、

S&P500への投資で間違いのない成長を狙うか、

あなたのお好みはどちらでしょう?

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以上、米国市場の11セクター+S&P500を徹底比較!成長しているセクターはこれだ!という話題でした。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

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