暴落すると価値が上がる!攻撃的守備の長期米国債ETFを比較【TLT/EDV/VGLT/SPTL/2621】

2021年6月25日、改稿しました。

こんにちは、せーじんです。

過去2回の記事で、債券投資の魅力と特徴についてお伝えしました。

債券投資の特徴は
  1. 株価と逆に相関する動きをするため、株価暴落時にも資産を守る保険として利用できる
  2. 債券を大きく分けると、株価と逆に動く「国債」、ある程度株価と連動する「社債」がある
  3. 満期までの期間が短い短期債は値動きが小さく期間が長い長期債は大きな値動きをする

投資する債券によってリスクや利回りに大きな違いが出ます。

債券ETFを比較する記事の中で、長期米国債は株価が下落したときに大きく上がるという性格を持つことが判明しました。

これは、株式のリスクヘッジ先として最適ですね!

長期米国債にはいくつかのETFがあるので、チャートを見ながらその利回りを比較していきましょう。

今回の記事の内容

長期米国債のETFをピックアップしましょう

長期米国債のETFは、大手運用会社3社から5銘柄が設定されています。

その中でも、バンガードからは長期、超長期と2つ設定されています。

米長期国債ETFが、2020年10月に日本市場に上場されました!

今回登場するETFは
  1. iシェアーズ 米国国債 20年超 ETF(TLT)
  2. バンガード・超長期米国債ETF(EDV)
  3. バンガード・長期米国債ETF(VGLT)
  4. SPDR®ポートフォリオ米国長期国債ETF(SPTL)
  5. iシェアーズ 米国債20年超 ETF(為替ヘッジあり)(2621)
ティッカーTLTEDVVGLTSPTL2621
運用会社ブラックロックバンガードバンガードステートストリートブラックロック
設定日2002.7.222007.12.62009.11.192007.05.232020.10.14
総資産147.3億ドル11.2 億ドル 23.3 億ドル35.8億ドル66.9億円
分配金1.67%1.92%1.93%1.80%0.73%
(1.46%)
分配月毎月年4回毎月毎月年4回
経費0.15%0.07%0.05%0.06%0.14%
デュレーション18.83年24.6年17.8年18.73年19.04年
出典元:Bloomberg (デュレーションは運営会社Webページ)
  • 2621の分配金のカッコ内は、1年間の想定分配率です

デュレーションとは、金利の変動に影響される値動きの幅

表の一番下にある、「デュレーション」て何?

わかりやすく言えば、値動きの幅の大きさを表しているよ

ボラティリティみたいなもの?

とりあえず、そう考えておくとわかりやすいね

正確に言えば、デュレーションの意味するところは、債券の満期までの期間のことです。

満期までの期間が長いほど金利の変動から受ける影響が大きくなるので、値動きの幅を示す指標になるわけです。

デュレーションの最も大きいEDVと、もっとも小さいVGLTの値動きを比較してみましょう。

金利が1%上昇した時と、1%下落した時の値動きはこうなるよ

銘柄EDVVGLT
デュレーション24.6年17.8年
金利 +1%▲24.6%▲17.8%
金利 ▲1%+24.6%+17.8%

デュレーションが大きいほど、上にも下にも大きく動くのね

今回登場したETFの値動きは

デュレーションを元に各ETFの値動きの幅をまとめると

値動き大きめ・・・EDV

値動き小さめ・・・TLT、VGLT、SPTL、2621

分配金は毎月分配が多い

分配金は毎月配当が多いですね。キャッシュフロー強化にも役立ちそうです。

毎月分配金がもらえるなんて、嬉しいね

でも、分配金の率が高いわけじゃないからね

EDVと2621の2銘柄は年4回配当です。

2621の分配金について

この表の分配金は、このように計算しています。

直近1年間に支払われた分配金の合計 ÷ 現在の株価

2621は運用開始から日が浅く、2度(2021年1月、4月)しか分配実績がありません

このため単純計算すると非常に低い数値になってしまいます。

これでは他のETFと比較ができないので、今後同じ額の配当が出ると仮定して計算したのがカッコ内の数字です。

すると、2621の分配金率は1.46%となります。

総資産が飛び抜けて大きいTLT、成長著しい2621

総資産はETFの人気のバロメーターとして、非常に重要な項目ですね。

米長期国債ETFの中では、設定からの歴史が長いTLTの資産が最も多いですね。

総資産は、2位のSPTLの4倍!

ですが、当記事を初稿した2020年11月時点から、改稿時点の2021年6月まででTLTやEDVの資産はわずかに増加しているのみです。

そんな中、2621は資産を大きく伸ばしています。

1.24億円だった資産が、7ヶ月で66.9億円にまで増加しています。

7ヶ月で54倍!?すごい伸びてるね!

当ブログにも、2621で検索して訪問する方が多く、2621の注目の高さが伺えます

2621は国内ETFという大きなメリット+TLTより低い経費+為替ヘッジ

運用開始から7ヶ月ほど経過し、資産が集まりつつありますね。

2021年2月以降は米国の株式市場が不安定になっていますから、

国債へ投資したいという需要が増加したのかもしれません。

さらに、2621は国内ETFなので、他のETFにはないメリットが多くあります。

国内ETFのメリットはこちら
  1. 為替手数料が不要
  2. 売買手数料が割安
  3. 貸株金利を受け取れる

為替手数料は不要、売買手数料無料

米国ETFはドルで買い付けるので、円からドルへの為替手数料が必要となります。

しかし国内ETFは円で買い付けますから当然為替手数料は不要です。

さらに、国内ETFは国内株式ですから、米国株式と比較して取引手数料は安い証券会社が多いですね。

楽天証券やSBI証券なら、2621の売買手数料は無料です

え、無料なの!?

貸株により、年間0.10%の貸株金利を受け取れる

長期的に保有し続ける場合、貸株を利用することができます

貸株って?

貸株とは

貸株とは、自分が保有している株式を機関投資家等へ貸し出すことをいいます。

貸株のメリットは、貸株金利を受け取ることができること

貸株金利は銘柄ごとに設定されます。

貸株中も売買は自由で、配当や株主優待を受け取ることもできるので特にデメリットはありません

ただし受け取る配当が「配当相当」となり、適用される税制が異なるなどの相違点があります。

詳しくは、ご利用の証券会社のWebページをご参照ください。

楽天証券の場合、2621の貸株金利は0.10%に設定されています。

出典元:楽天証券

毎年0.10%もらえるってことは、実質的な経費は0.04%になるってことかな

為替ヘッジつき

2621は為替ヘッジありなので、為替のリスクを緩和することができます。

急激な円高時にも資産の目減りを抑えることができますが、、、

為替ヘッジは円安のメリットも緩和してしまうので、一概にいいとは言えないんですけどね

2621は日本人が投資するのに最適なETF

ドルへの為替手数料が不要ですし、楽天証券やSBI証券であれば売買手数料無料ですから、検討の価値はありそうです。

管理経費も、貸株金利を差し引けば最安になるしね!

8ヶ月間のチャートを確認しよう

2621が運用開始した2020年10月からの期間で比較しましょう。

わかりやすくするために、S&P500も入れてあります。

黒:S&P500 赤:EDV 青:TLT 紫:SPTL 黄:VGLT 緑:2621

金利が急上昇する場面だったから、国債はどれも大きく下がってるね。

そうだね。特に今回紹介しているのは長期国債だから、下がる時は大きく下がるよね

この期間の値動きは

全ての長期国債ETFはマイナスリターン

EDVは、特に大きく値下がりしている

EDVを除く3銘柄は、ほぼ同じような値動きをしている

2020年初来でコロナショック暴落時の値動きを比較しよう

次に、2020年初来の株価チャートを確認しよう!

コロナショック前後の値動きを確認だね!

ここからは、2621以外の銘柄で比較していきます。

黒:S&P500 赤:EDV 青:TLT 紫:SPTL 黄:VGLT

株価と逆に動いてる感じがすごいね

時期を区切って、注目のポイントを見ていこう

コロナショックの初期段階

株価が急激な下落を始めたコロナショックの初期段階では、

多くの長期国債は株とは逆に急激に上昇を始めていました。

コロナショック大底

株価下落中、長期国債は急激な上昇が続いていました。

ところが、3月中旬に入ると長期国債も大きく値下がりを始めます。

3月中旬に大きく値下がりはしましたが、年初来マイナスにはなりませんでした

そして株価の大底にあたる3月下旬、長期国債も同時に底打ちし株価と共に急激な回復が始まります。

S&P500がコロナ前高値を回復

8月になると、S&P500がコロナ前高値を回復し、市場に安心感が広がりました。

それとともに、長期国債は下落トレンド入り。

再び株式市場が不安定化する2021年3月まで、下落トレンドが続いていました。

10年チャートで比較しましょう

10年間のチャートで値動きを比較しましょう。

黒:S&P500 赤:EDV 青:TLT 紫:SPTL 黄:VGLT

長期で見ても、EDVはかなり違う値動きだね

TLTとVGLTの間にも差が出てきているね。
長期になるほどデュレーションの僅かな差が値動きの違いに現れるよ

株価との相関性を長期で確認しよう

ここまで見てきて、株と逆に動く傾向があることはわかりました。

実際に、相関係数を使って数値で確認をしてみましょう。

どの債券ETFも同じように動くので、今回はTLTとS&P500の比較とします。

リーマンショック直前の時期から現在までの、
15年くらいの株価チャートをみてみよう

黒:S&P500 青:TLT

ほとんどの期間で、相関係数がマイナスになってるね

そうだね。しかも、-0.50を下回るような期間も多いね。
やっぱり、強い逆相関があるね

そして、大切なのは株価の暴落時に債券の値動きがどうなっているか、と言うことです。

債券投資は、株価暴落時のリスクヘッジのためですからね。

暴落時に株と一緒に下落したら意味がありません。

ということで、リーマンショックとコロナショックの時期を青くぬりました。

青く塗った時期は、ちゃんと逆相関してるね!

債券投資のリスク

債券投資って安全なイメージだけど、ほんと?

値動きの幅が小さいって意味では、株より安全だね。
でも、債券投資にも2つのリスクがあるんだよ

金利が上昇すると、債券の価格が下がる

国債価格は、金利が上昇すると下がると言う関係があります。

チャートを見れば、一目瞭然ですね。

黒:米国10年債利回り 青:TLT

うわー!こんなに美しい逆相関は見たことないね!

なので、金利が上昇するということが債券投資にとっては大きなリスクとなります。

実際に、2020年8月以降、米長期国債の金利が急上昇し国債価格は大幅に下落しましたね。

黒:米国10年債利回り 青:TLT

小さく見えるけど、債券で▲15%はかなり大きい下落なんだよ

信用リスク

発行元がデフォルトした場合は、債券の価値がなくなります。

が、米国債であれば、まずそういったことは起こらないでしょうね。

新興国債や社債への投資には注意が必要です。

債券のリスクについては、以下の記事にまとめました。

米国の長期金利は、長期的に下がり続けています

米国10年債の利回り推移を確認しましょう。

1980年からの40年間の推移です。

1981年ごろをピークに、長期的に金利が下がり続けていることがわかります。

さらに、5年間のチャートを確認します。

2018年末をピークに下がる傾向にありましたが、コロナショックへの対応で一段と金利が下がっています。

金利が0.50%に近づき、これ以上の利下げは難しい状況で上昇に転じました

金利は、2020年8月の0.508%から、2021年3月に1.744%をつけるまで一気に急騰!

半年余りで300%の上昇です。

これだけ上がれば、債券価格は下落しますよね

3月以降は金利も徐々に落ち着きを取り戻し、債券価格も緩やかに回復を始めています。

黒:米国10年債利回り 青:TLT

まとめ

ということで、今回は米長期国債ETFの5銘柄を比較検討しました。

今回登場したETFは
  1. iシェアーズ 米国国債 20年超 ETF(TLT)
  2. バンガード・超長期米国債ETF(EDV)
  3. バンガード・長期米国債ETF(VGLT)
  4. SPDR®ポートフォリオ米国長期国債ETF(SPTL)
  5. iシェアーズ 米国債20年超 ETF(為替ヘッジあり)(2621)

いずれも銘柄も株と逆方向に動いてくれるので、ヘッジとして投資する価値はあると思います。

基本的には同じようなものですが、銘柄によってほんの少しだけ特徴があります。

TLT

最も長い歴史があり総資産が圧倒的に多いが、分配金は低めで経費は高め。

値動きを見ると、同様の性格であるVGLTやSPTLよりもわずかにリターンが高い傾向にあるようです。

EDV

デュレーションが24.5年と、他の3銘柄よりも大きいことが特徴。

そのため値動きは他より大きいです。

分配金はやや高めである代わりに、配当頻度が年に4回となります。

VGLTとSPTLはいずれの項目も誤差程度の差しかなく、非常に似通っています。

2621は設定から8ヶ月が経過し、資産が集まりつつあります。

  • 為替ヘッジがついて経費がTLTよりも安い
  • 為替手数料不要
  • 楽天証券やSBI証券なら売買手数料無料
  • 貸株金利が受け取れる

など非常にメリットが多いETFです。

しかし、分配率が低めで、分配頻度も年4回です。

せーじんは、この中ではEDVに毎月積立投資しています。

値動きが大きいですが、暴落時のヘッジとしては申し分のない銘柄です。

せーじんのポートフォリオ

せーじんの資産状況はこちらの記事で解説しています。

せーじんの取引履歴はこちらです

4月から、S&P500のETF、レバレッジ投資信託、CFDのリターン比較実験をしています。最新の報告はこちらの記事です。

以上、暴落すると価値が上がる!攻撃的守備の長期米国債ETFを比較【TLT/EDV/VGLT/SPTL/2621】という話題でした。

最後までご覧いただきありがとうございました。

下落相場でも利益を上げたいのなら、CFDも検討したいですね

下落相場でも利益を上げたいのなら、CFDも検討したいですね。

日本の証券会社では米国株の空売りをできるところはありません。

しかし、CFDなら外国銘柄であっても売りから入ることできるので、

下落相場でも利益を狙うことができます。

また、CFDの取引時間はほぼ24時間。

夕食後のゆっくりした時間や通勤の電車の中、祝日でも取引することができます。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

せーじんが使っているブログサービスはこちら

ワードプレステーマ「swell」

簡単、手軽、短時間で記事を執筆できるテーマとして有名なSWELL

装飾やプログラムの勉強時間を大幅に短縮でき、記事を書くことに集中できます。

こんなことができるのは、ワードプレスの新機能ブロックエディターに対応しているから!

レンタルサーバー「conohawing」

早い、安い、優しい

と3拍子揃ったレンタルサーバー。

表示速度の速さはgoogleからの評価対象であり、googleから評価されればアクセス数の上昇が期待できます。

安さも業界トップクラスです。

初心者でも操作しやすい管理画面にも定評があります。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
今回の記事の内容
閉じる