こんばんは、せーじんです。
本日もせーじんブログにお越しいただきありがとうございます。
昨日の記事で債券について調査をしました。
債券投資は、株価暴落時のヘッジとして十分な魅力があり、投資対象として検討していくとお話をしましたね。
この記事の中でも触れていますが、債券にもいろいろな種類があります。
国債:短期国債、中期国債、長期国債、超長期国債など
社債:普通社債、劣後債、投資適格債、ジャンク債(ハイイールド債)など
モーゲージ証券その他証券
投資対象して魅力的なのは、どの債券なのか、一緒に探していきましょう!
債券投資の主な目的はリスクヘッジ
まずは、債券投資をする目的を確認しましょう。
- 株価下落のリスクヘッジ=株との連動性が低く、逆の動きをしやすいもの
- 安定的な株価(資産)変動
- ある程度の配当収入
このようなことを目的として債券投資をする方が多いのではないでしょうか。
この目的にがっちりと合う債券を探すことにします。
債券の投資対象ごとの特徴を比較します
今回の記事では債券の投資対象ごとの特徴を浮き彫りにできるような比較を行います。
ですから、各ジャンルの商品が豊富にあり比較しやすい米国ETFで比較をしたいと思います。
実際の商品を選ぶのは次回以降の記事でお届けいたします。
各投資対象から運営期間の長い銘柄を1銘柄づつ選出します
投資対象 | ETF名称 | ティッカー | 分配金 | 経費 |
総合債券 | iシェアーズ コア米国総合債券市場 ETF | AGG | 2.46% | 0.04% |
短期米国国債(1年未満) | iシェアーズ 米国短期国債 ETF | SHV | 0.90% | 0.15% |
中期米国国債(1-5年) | iシェアーズ 米国国債 1-3年 ETF | SHY | 1.17% | 0.15% |
長期米国国債(6-10年) | iシェアーズ 米国国債 7-10年 ETF | IEF | 1.21% | 0.15% |
超長期米国国債(10年以上) | iシェアーズ 米国国債 20年超 ETF | TLT | 1.44% | 0.15% |
適格社債 | iシェアーズ iBoxx米ドル建て投資適格社債ETF | LQD | 3.08% | 0.15% |
ハイイールド債 | iシェアーズ iBoxx米ドル建てハイイールド社債ETF | HYG | 5.42% | 0.49% |
モーゲージ証券 | iシェアーズ 米国 MBS ETF | MBB | 2.19% | 0.09% |
長期間の比較ができるよう、各ジャンルから運営期間の長い銘柄を選びました。
すべてブラックロックのiシェアーズになってしまいましたね。
長期で比較すると見える特徴とは
今回比較するすべてのETFが運用を開始する、2007年から比較します。
全てをチャートに表示すると、この通りです。
太字赤:S&P500 青:総合債券AGG ピンク:短期債SHV 黄色:中期債SHY 紫:長期債IEF 薄紫:超長期債TLT 黄緑:適格社債LQD 緑:ハイイールド債HYG 細字赤:モーゲージMBB
見ずらいですね。すいません、比較対象を多くしすぎました。
超長期債、長期債の価格上昇が目立ちます。この2銘柄は値動きが大きいですね。
国債は短期間になるほど安定感が増し、短期債は、ほぼ値動きしていません。
総合債券と適格社債は長期と中期の間で値動きしています。
モーゲージ債は、中期と似たような動きをしています。
長期で見ると、株も債券も値上がりしていく傾向にあります。
しかし、ハイイールド債だけは、長期でマイナスになっています。
リーマンショック時のチャートで見えてくる暴落への強さ
暴落への強さと株価との相関性について、リーマンショック時の値動きを確認しましょう。
赤太字のS&P500と逆の動きをしているものはどれでしょうか。
超長期債と長期債はきれいに逆の動きをしていますね。
中期債、短期債は、株価とは全く関係なく横ばいです。
総合債券とモーゲージはわずかに影響を受けていますが、すぐに戻しています。
2つの社債は、かなり株価に引っ張られています。
株のリスクヘッジとして、社債はあまり適さないかもしれませんね。
5年チャートで、株価上昇時の動きを確認
2016年から2020年初めにかけて、S&P500は順調に株価を伸ばしています。
この期間はどの債券も横ばいで、大きな動きはありません。
年初来・コロナショックで暴落時の値動きを比較しよう
年初来、コロナショックでの動きを確認します。
コロナショックの初期段階では、多くの債券は株とは逆の動きをしていました。
しかし、大底にあたる3月下旬では、短期債と中期債を除くすべての債権が、株とともに下落しています。
その後、長期債、超長期債、総合債、モーゲージはすぐに値を戻しています。
適格社債も1か月ほどで値を戻しましたが、ハイイールド債はいまだに年初来でマイナス圏です。
投資対象別、値動きのまとめ
今まで見てきた値動きを一覧表にまとめました。
投資対象 | 下落への強さ | 価格上昇 | 分配金 | 経費 |
総合債券 | 〇 | 〇 | 〇 | ◎ |
短期米国国債(1年未満) | 〇 | △ | △ | 〇 |
中期米国国債(1-5年) | 〇 | 〇 | △ | 〇 |
長期米国国債(6-10年) | ◎ | ◎ | △ | 〇 |
超長期米国国債(10年以上) | ◎ | ◎ | △ | 〇 |
適格社債 | △ | 〇 | 〇 | 〇 |
ハイイールド債 | × | × | ◎ | △ |
モーゲージ証券 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
債券投資のリスク
債券投資のリスクは、大きく2つあります。
金利が上昇すると、債券の価格が下がる
長期的には株も債券も上がっていましたよね。
これは、米国の金利が下がり続けているからです。
今回のコロナショックへの対応で、米国はこれ以上下げる余地のないところまで金利を下げました。
これ以上下げる余地はないので、今までと同様に上がり続けるのは難しいでしょう。
ただ、FRBは2023年末までは金利を上げないといっているので、急に下落することも考えずらいです。
これは、金融庁の金融リテラシーに関するアンケート項目にありましたね。
信用リスク
発行元がデフォルトした場合は、債券の価値がなくなります。
米国債であれば、まずそういったことは起こらないでしょう。
ハイイールド債はリスク高めです。
まとめ
バフェットが妻に勧めた短期債は、抜群の安定感です。
リーマンショックやコロナショックでも値動きに揺らぎがありませんから、資産の保全には最適ですね。
分配金は1%程度なので、ローリスクローリターンの最たる投資先です。
そこから、中期、長期、超長期と伸びていくごとに値動きが大きくなっていき、分配金も多くなっていきます。
ですから、リターンが大きくなりますし、当然リスクも大きくなります。
値動きは、短期と中期は上下の動きが小さくかなり安定していて、長期超長期は株と逆方向に大きく動きます。
社債は、適格社債であればある程度株と逆に動きますが、金融危機などのときは株と連動して下がります。
ハイイールド債であれば、適格社債よりももっと下がります。
分配金は多めですが、社債には株のヘッジとしての役割は任せられないでしょう。
モーゲージ証券は、中期債と似た動きをしていて、分配金は多めです。
下落には中期債よりは反応しますが、落ちる幅は小さく短期間で値が戻る傾向にあります。
総合債券はすべての中間といった感じです。
上下のブレ幅は中期と長期の間で、下落時は反応して少し下げますが、すぐに戻ります。
債券に求めるものにより投資すべき銘柄が変わってきます。
明確な方針はないが、ヘッジしておきたい⇒総合債券
債券にはリターンは求めないので、安定していてほしい⇒短期債、中期債
株の暴落時に、逆に大きく上がってほしい。リスクはとれる⇒長期債、超長期債
株の暴落時の多少の下がりは許容できるので、リターンが多めにほしい⇒モーゲージ証券
株とのヘッジは不要、リターンは大きく⇒社債
といったところでしょうか。
せーじんは、株との逆相関性を重視しているので、長期債か超長期債への投資を検討していきます。
以上、債券ETF比較!暴落に強くリスクヘッジとして優秀な債券を探そうという話題でした。
最後までご覧いただきありがとうございました。
これからも頑張って記事を書きますので、ぜひまたお越しください。