こんにちは、せーじんです。
最近の相場は面白いですよね。
えーなんで?
ここ数年はアップルやマイクロソフトなどのテクノロジー銘柄やヘルスケアが強い時期が続いていましたが、
その流れが少し変化しています。
ここ1ヶ月のヒートマップを見ても、一目瞭然ですよ
マップ左の中央付近にある金融セクターは、大幅プラスを示す明るい緑色になっています。
こんなにプラス幅が大きいセクターは、金融以外にはなさそうだね!
そうでしょ?今、金融株が絶好調なんだよ
ということで、今回は順調な株価上昇を見せる金融セクターのETFと金融セクターの3倍レバレッジETFについて、紹介していきましょう。
金融セクターは金利上昇にも強いよ!
2021年5月17日、株価指数に加えて、コモディティでもCFDが使えるようになりました。
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金融・銀行ETFって言っても、また色々あるんでしょ?
そうだね。ただ、日本の大手証券会社で買えて、メジャーなETFっていうとこの3つになるかな
- 金融セレクト・セクター SPDR ファンド(XLF)
- バンガード・米国金融セクターETF(VFH)
- Direxion デイリー 米国金融株 ブル3倍 ETF(FAS)
それでは、一覧表にしてみてみましょう!
ティッカー | XLF | VFH | FAS |
運用会社 | ステートストリート | バンガード | ディレクション |
設定日 | 1998.12.28 | 2004.1.30 | 2008.11.6 |
総資産 | 424億0900万ドル | 108億8700万ドル | 32億2000万ドル |
出来高 | 47,858,896 | 433,876 | 1,943,223 |
分配金 | 1.44% | 1.54% | 0.45% |
経費率 | 0.12% | 0.10% | 0.95% |
レバレッジ | なし | なし | 3倍 |
FASは3倍レバレッジ商品
FASは3倍レバレッジの商品だから、注意が必要だね
上がるときはものすごく上がるけど、下がるときもものすごく下がるんだよね。
元の指数が横ばいでも、少しずつ減価していくよ。上昇の流れに乗る時に使うのがベストだね
レバレッジETFのリスクについては、こちらの記事で紹介していますのでぜひご覧ください。
経費が最も安いのはVFHだけど、XLFもほとんど同じくらい
経費はVFHがすごく安いね
さすが安さに定評のあるバンガードだよね。0.10%は安い!
ただ、XLFも0.12%だから差はほんの少しだけです。
資産総額、流動性はXLFが最も優れています
資産総額は、XLFがダントツだね
そうだね。流動性(出来高)をみてもXLFがダントツに大きいから、機関投資家などはXLFの方が売買しやすいよね
個人投資家レベルであれば、VFHやFAS程度の出来高があれば困ることはありませんよ。
リターンを確認しよう!
ではリターンを確認しましょう。
わかりやすいように、S&P500のETF・VOOとの比較で見ていきます。
2021年初来ではS&P500を上回る大きな成長
まずは、2021年初来のチャートを確認しましょう
赤:FAS(レバレッジ) 青:XLF 緑:VFH 黒:S&P500(VOO)
銀行株、すごく上がってるね!S&P500よりもずっと上に行ってるよ
それにレバレッジをかけたFASはとんでもないパフォーマンスになってるね。
XLFとVFHはほとんど変わらないね
2020年初来で見ると、コロナ前高値を超えたばかり!
コロナショックを挟んだ、2020年初来チャートを確認しよう!
赤:FAS(レバレッジ) 青:XLF 緑:VFH 黒:S&P500(VOO)
銀行株は、2021年に入ってようやくコロナ前の高値を回復したんだね。
レバレッジのFASはさらに遅く、5月に入ってようやく回復かあ
S&P500(VOO)は2020年8月には回復してたけど、
金融ETFはそれよりかなり遅い回復だね。
この値動きは、以前の記事で紹介したバリュー株ETFとそっくり
コロナショックの時の下落率を比較してみましょう。
FASは▲86%!?100万円が14万円になってたの?
そうだね。こんなの耐え切れる人はかなり少ないはずだよ。
ちなみにせーじんは、80%下落したTECLとSOXLを鬼ナンピンしてました(笑)
FASは別にしても、レバレッジなしのXLFとVFHもS&P500より10%程度大きく下落しています。
コロナショックと、それに対する金融緩和は金融セクターに大きな打撃を与えたようですね。
長期(10年間)リターンを確認しよう
10年間の長期リターンを確認しましょう。
赤:FAS(レバレッジ) 青:XLF 緑:VFH 黒:S&P500(VOO)
10年間で見ると、XLFはS&P500とほとんど変わらないんだね
VFHは少しリターンが低いみたいだね
それにしても3倍レバレッジのパフォーマンスがとんでもないねw
10年で23倍なんて、もう笑うしかないレベルだよ
長期金利の上昇を追い風に、株価はまだ上がるかも
銀行の収益は金利差から生まれる
銀行の収益の柱は、お金を貸し付けた時に徴収する利息です。
貸し付けるためのお金は、預金者から預かった預金を原資としています
銀行の収益=貸付先から徴収する利息ー預金者に支払う利息
となりますね。
銀行の収益は金利の差というわけです。
米国の長期金利は長期に渡る下落トレンド
ところが、金利が低い状態では、銀行の収益となる金利の差を大きくとることができません。
つまり、銀行は儲けることができないのです。
ここで、米国の長期金利の推移をみてみましょう。
1980年から40年間のチャートですが、一貫して下落傾向にあることがわかります。
金利の低下が続いていたから利益が上げにくくて、株価の伸びが小さかったってことなんだね
長期金利が上昇に転じた!
長期金利は、長期間にわたる下落トレンドにありましたが、ここ1年間で上昇に転じています。
金利が上昇すると、金利の差を大きく取りやすくなり銀行の収益が伸ばすことができます。
長期金利の上昇は、金融セクターの銀行にとって収益を上げる最高の追い風です!
金利と金融セクターの関係を株価チャートで確認しよう
金利と金融セクターの関係を説明してきましたが、株価チャートで見るのが手っ取り早いですね。
ここ10年ほどのチャートを見てみましょう。
金利(黄色)が上昇している期間を、青く塗りました。
青く塗っている、金利上昇局面でのXLFの値動きをよく見てね
あ、金利が上昇しているときは、金融セクターは必ず上昇してるね
金利が上昇すると金融セクターは収益を上げやすくなるため、株価が上がりやすくなる
構成銘柄を比較しよう。XLFとVFH、FASはどうちがう?
構成銘柄の比較をしてみましょう。
ETF | 構成銘柄数 |
XLF | 68 |
VFH | 401 |
FAS | 149 |
それぞれのETFの構成銘柄の上位10銘柄です。
No | XLF | % | VFH | % | FAS | % |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | バークシャーハサウェイ | 12.71 | JPモルガン | 9.30 | バークシャーハサウェイ | 11.60 |
2 | JPモルガン | 11.19 | バークシャーハサウェイ | 7.66 | JPモルガン | 10.41 |
3 | バンク・オブ・アメリカ | 7.33 | バンク・オブ・アメリカ | 5.98 | バンク・オブ・アメリカ | 6.92 |
4 | ウェルズファーゴ | 4.69 | ウェルズファーゴ | 3.81 | ウェルズファーゴ | 4.17 |
5 | モルガン・スタンレー | 3.60 | シティグループ | 2.83 | シティグループ | 3.25 |
6 | シティグループ | 3.49 | モルガン・スタンレー | 2.72 | モルガン・スタンレー | 2.83 |
7 | ゴールドマンサックス | 3.26 | ブラックロック | 2.66 | ゴールドマンサックス | 2.79 |
8 | ブラックロック | 3.09 | ゴールドマンサックス | 2.60 | ブラックロック | 2.78 |
9 | チャールズシュワブ | 2.61 | アメリカンエキスプレス | 2.34 | チャールズシュワブ | 2.54 |
10 | S&Pグローバル | 2.47 | S&Pグローバル | 2.07 | S&Pグローバル | 2.20 |
- FASはベンチマークであるラッセル1000金融サービス指数(RGUSFLA)の構成
3つのETFは、構成銘柄がそっくりだね
そうだね。順位の入れ違いはあるけど、3つのETFの上位銘柄はほぼ同じだね
XLFよりVFHの方がよく分散されています
分散性を比較してみましょう
分散性に関する項目を抜き出すと、このようになります。
XLF | VFH | |
---|---|---|
構成銘柄数 | 68銘柄 | 401銘柄 |
上位10銘柄の割合 | 54.44% | 41.97% |
上位3銘柄の割合 | 31.23% | 22.94% |
構成銘柄数はVFHの方が6倍も大きいですね。
上位10銘柄の占める割合、上位3銘柄の占める割合ともにVFHの方が低く抑えられています。
VFHの方が分散性に優れていることを示しています。
FASの1位、Dreyfus Government Cash Managementとは
この記事では、FASの構成銘柄は指数のものを使用しました。
他のETFと比較しやすい様にするためです
では、実際の構成はどうなっているのでしょうか。
こうなってます。
FASの構成比1位は「Dreyfus Government Cash Management」となっていますね。
これはなんなの?
FASの構成比1位となっている「Dreyfus Government Cash Management」は、米国債または現金に投資する安全性の高いファンドです。
レバレッジETFに国債?現金?
価格急変時の安全弁として組み込まれているのでしょう。
コロナショックが発生した2020年3月中旬ごろから、FASだけでなくTECLやSOXLなども含めたレバレッジETFに組み込まれるようになっています。
まとめ
長期的には市場平均と同程度の成長を見せてきた金融業界ですが、
2021年に入ってからは、長期金利の急騰を追い風に勢いよく伸び続けています。
XLFとVFHは2021年1月に、FASは2021年5月にコロナ前高値を更新し、さらに上昇しています。
そんな金融セクターに投資するETFのXLF・VFH、3倍レバレッジETFのFASを比較しました。
FAS:3倍レバレッジで上昇も下落も非常に大きい
VFH:経費が安く、分散性に優れている
XLF:総資産、出来高が圧倒的に大きく流動性に優れる。経費もVFHと遜色ない
などの特徴があります。
しかし、
上位構成銘柄の顔ぶれはほぼ同じです。
したがって、FASを除く2銘柄はリターンもほぼ同じとなっています。
3倍レバレッジのFASは、構成比1位は米国債や現金を投資先とするファンドですが、
これはあまり気にする必要はないかな、と思います。
しっかり上昇し、素晴らしいリターンをあげていますからね。
金融株ETFの選び方
最後に、せーじんの考える金融ETFの選び方を紹介したいと思います。
金融株の未来を強く信じており、暴落と高い経費にも耐えられるメンタルと信念を持っている投資家
⇨3倍レバレッジのFASがおすすめ
機関投資家のような大規模な資産を運用しており、非常に高い流動性を重要視している
⇨資産総額と出来高が圧倒的に高いXLFがおすすめ
上記に当てはまらない、一般的な個人投資家
⇨わずかだが経費が安く、よく分散が効いているVFHがおすすめ
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どれが一番儲かるのかな〜?
以上【FAS/XLF/VFH】銀行、金融株ETFとレバレッジETFを徹底比較!という話題でした。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。