こんにちは、せーじんです。
先日、面白い報道記事を見かけましたよ。
米国のヘッジファンドの運用成績に関する記事です。
以下、Bloombergより引用します。
ヘッジファンド、1月の運用成績はプラス0.6%-相場全般に下落でも
Spencer Norris、ブルームバーグ・オートメーション2021年2月9日 14:54 JST
- イベント・ドリブンはプラス2.1%、戦略別で最も好調
- 1月はコロナ感染拡大や小口投資家のショートスクイーズで市場混乱
1月の金融市場は新型コロナウイルス感染の世界的急増とリテール(小口)投資家主導のショートスクイーズで混乱したものの、ヘッジファンドの運用成績はプラスだった。
ブルームバーグ・ヘッジファンド指数の速報値によると、ヘッジファンド業界の1月の成績はプラス0.6%。運用戦略別ではイベント・ドリブンがプラス2.1%と最も好調だった一方、マクロ・ファンドはマイナス0.8%と最も不振だった。
S&P500種株価指数は1月に1.1%下落し、2016年以降で最も低調な年初となった。新型コロナのパンデミック(世界的大流行)の先行き懸念や、ゲームストップなどを空売りしていた大手ヘッジファンドをアマチュア投資家が集団で締め上げにかかったことも市場を動揺させた。
1月に熱狂的なデイトレーダーの動きで損失を被ったのは、スティーブ・コーエン氏やダン・サンドハイム氏、ゲイブ・プロトキン氏ら。その一方で、幾つかの株式ファンドはプラスのリターンを記録しており、グレンビュー・キャピタル・マネジメントはプラス6.4%、ファルコン・エッジ・キャピタルはプラス4.2%。
出典元:Bloomberg Webページ
1ヶ月で0.6%ってことは、単純に12倍すると年率7.2%になるってことだよね。
そうだね。年率7.2%ということは、S&P500の年間平均成長率と同じくらいだね。指数の動きだったら納得できるんだけどね。
投資家から見たら、プロの運用会社に高い手数料を払って運用しているのに指数程度の成績。
だったら、ヘッジファンドをやめて経費の安いインデックス投資に投資しますよね。
でも、1月ってそんなに厳しい市況だったけ?
じゃあ、2021年1月の各資産の値動きを振り返ってみよう!
せーじんのポートフォリオは、1.27%の増加でした
せーじんのポートフォリオの1ヶ月間のリターンは、プラス1.27%でした。
せーじんのポートフォリオとは
せーじんは、このようなポートフォリオを目指して運用をしています。
このポートフォリオに向けて資産の再構築をしている途中です。
現時点では、コモディティと債券が5%程度で長期投資が70%ほどを占めていますから、2021年末までに少しづつこのポートフォリオに近づけていく計画です。
生活防衛資金は、このポートフォリオの他に準備しています。
せーじんのポートフォリオについて、詳しくはこちらの記事に書きましたのでご覧ください。
この期間の株式指数の値動きを確認しましょう
S&P500は+0.37%
1月の終わりにすっごい下がってるね
S&P500は、1月25日頃までは11月からの上昇相場が継続していて、順調に上げていました。
1月27日に大きな陰線が出て下落し1月末まで調整しました。
チャートには表示していませんが、この調整は3日ほどで終わり、2月に入ってからは再び上昇しています。
NASDAQ100は+1.82%
NASDAQ100も、S&P500とほぼ同じ動きだね。
そうだね。リターンは1.82%だからかなり大きいけどね。
1月25日頃までは11月からの上昇相場が継続して順調に上げていましたが、
1月27日に大きな陰線が出て下落し1月末まで調整しました。
NASDAQ100の調整も3日ほどで終わり、2月に入ってからは再び上昇しています。
ラッセル2000は+6.56%
小型株の好調は2021年に入っても続いてるね
月のリターンが+6.56%なんて、他の指数よりずいぶん好成績だね!
S&P500やNASDAQと比べると、値上がりの幅が大きく下落の幅が小さいことがわかります。
1月はゲームストップ(GME)やAMCエンターテイメント(AMC)の騒ぎがありましたよね。
バイオ銘柄などの急騰もあり、小型株全体の株価を押し上げたものと思われます。
GMEは2月には急落しましたが、まだ完全に沈静化していませんね。
GMEの年初来チャートです。
わずか数日で+2000%なんて、どう考えてもおかしいよね
その後の急落ぶりもすごいよね
GMEやAMC騒ぎについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。
日経平均は+1.49%
日経平均は30年ぶりの高値などいいニュースがよく流れてたよね
だね。でも、1月末の下落ぶりがすごいけど、それでもリターンは1.5%くらいのプラスになってるね。
この大幅下落も3日ほどで回復し、2月10日現在はさらに高値をつけています。
やっぱり日経は絶好調だね!
中国のCSI300は+1.60%
中国株も、日本やアメリカと同じような値動きだね
そうだね。今は世界中の株式市場が似たような値動きをするんだよね。
値動きが相関する資産、しない資産についてはこちらで記事にしましたのでご覧ください。
ユーロストックス50は−2.40%
あらー、欧州株はずいぶん下がってるねー
−2.4%だって。
そうだね。欧州はコロナの影響を一番受けている感じだね。
今回比較した株式指数で唯一のマイナスリターンとなっています。
長期チャートを見ても、回復は相当遅れています。
貴金属の値動きを確認しましょう
金は-4.87%
金はずいぶん下がってるね。マイナス4.87%だって
2020年8月以降、金は下落トレンドにあり、そのトレンドは2021年2月11日現在も継続しています。
銀は-1.15%
銀は月末に急騰してるね!
これも、GMEやAMCと同じredditが原因と言われているね。この急騰も2月に入って急落したよ。
プラチナは+0.10%
プラチナは上下によく動いてるけど、最終的にはほぼプラマイゼロになったんだね。
そうだね。プラチナは2月に入って急騰中だよ。
ビットコインは+12.72%
ビットコインは、下がってるように見えて+12.72%なんだね
ボラティリティが大きいよね。
米国債も確認しましょう
長期国債は-3.52%
長期国債は-3.52%だね。やっぱり株が上がってる時は債券は下がりやすいのかな。
株と債権は逆相関だからね。長期金利の上昇も要因の一つだね。
短期国債は+0.01%
短期国債は、ほんの少しプラスだね
短期国債は値動きが小さいのが特徴だね。
これも株式とは逆に値動きしているのがわかるね。
為替は円安方向へ
2020年3月のコロナショック以来、ずっと円高傾向が続いていましたが、2021年1月は円安傾向に変わりました。
年初の102円70銭から、一時105円近くまで円安が進みました。
まとめ
2021年1月の、米国のヘッジファンドの利益がわずか0.6%であることが報道されました。
そんなに厳しい市況だったのか、各資産の値動きを振り返ります。
各資産の値動きを確認すると、
- S&P500やナスダック100はプラス成長
- マイナスになったのは、欧州株、金、銀、米長期国債
- 大幅プラスになったのは、ラッセル2000、ビットコイン
- 為替は、2%程度円安方向へ
となりました。
詳しい結果は以下の通りです。
- S&P500は+0.37%
- NASDAQ100は+1.82%
- ラッセル2000は+6.56%
- 日経平均は+1.49%
- 中国のCSI300は+1.60%
- ユーロストックス50は−2.40%
- 金は-4.87%
- 銀は-1.15%
- プラチナは+0.10%
- ビットコインは+12.72%
- 米長期国債は-3.52%
- 米短期国債は+0.01%
- 為替は2%近く円安方向へ
特段厳しい市況にはありません。
GMEの騒動によって大きな損失を被ったヘッジファンドのマイナスが、全体平均にも影響を与えているのでしょう。
個人投資家は、今まで通り投資を続けていけばOKです。
何も変える必要はありません。
なお、せーじんは2021年1月に1.27%ほど円建て資産が増加しました。
でも、これって為替が円安に進んだからでしたね。
以上、たったの0.6%?2021年1月はヘッジファンドにとって試練の月という話題でした。
本日も最後までご覧いただきありがとうございました。