【6月第3週】米国政策金利0.75%利上げ!米国はついに弱気相場入り!

こんにちは、せーじんです。

今週は、6月14-15日にFOMC(連邦公開市場委員会)があったね。
ここで重大な発表があったよ

重大な発表って何?

利上げの発表さ。
このFOMCで、75bp(0.75%)の利上げが発表されたよ

あれ?ちょっと前まで、50bp(0.5%)の利上げって話じゃなかった?

先週発表されたCPIでインフレが収まっていないことがわかったからね。
なんとしてでもインフレを抑えるというFRBの強い意志を見せたね

インフレを抑えるという強い意志を、FRBは米国議会あて金融政策報告書で表明しましたね。

ロイターの記事です。

2022年6月18日8:24 午前2時間前更新

米FRB、インフレ対応に「無条件」でコミット=金融政策報告

ロイター編集米連邦準備理事会(FRB)は6月17日、半期に一度の議会宛ての金融政策報告書で、米国の家計を苦しめているインフレに断固として対応していく方針を示した。 写真はパウエル議長、3月3日にワシントンで代表撮影(2022年 ロイター)

[17日 ロイター] – 米連邦準備理事会(FRB)は17日、半期に一度の議会宛ての金融政策報告書で、米国の家計を苦しめているインフレに断固として対応していく方針を示した。

FRBは報告書で「力強い労働市場の維持に必要な物価安定を回復することに、連邦公開市場委員会(FOMC)は無条件でコミットしている」とした。

パウエルFRB議長は来週、議会で証言を行い、最大雇用を追求しながらどのようにインフレに対応していくか説明する。

FRBは14─15日のFOMCで75ベーシスポイント(bp)の利上げを10対1で決定。一度に75bpの大幅利上げを決定するのは1994年以来27年ぶりだった。

出典元:ロイター
Reuters Japan
米FRB、インフレ対応に「無条件」でコミット=金融政策報告 米連邦準備理事会(FRB)は17日、半期に一度の議会宛ての金融政策報告書で、米国の家計を苦しめているインフレに断固として対応していく方針を示した。

想定外の大幅利上げ、、、株価はもう分かり切っていますな

ということで、1週間の市場の動きを観察していきましょう。

6月第3週の市場の状況まとめ
  • 株式市場は、上海を除き全て大きく下落
  • 仮想通貨は、ビットコイン、イーサリアムとも大きく下落
  • 債券は、米長期国債が下落
  • コモディティは、天然ガス・原油・パラジムが大きく下落、金・銀・農作物もほとんど下落
  • 米国債利回りは、逆イールド再び発生
  • 為替は、上下に大きく振れるも円安が進む

せーじんのポートフォリオについてはこちら

今回の記事の内容

今週の株式市場を確認しよう!

各国市場は大幅下落!

それでは、今週の世界の株式市場の値動きを確認しましょう。

指数週単位月単位年初来1年間
日経平均株価-6.69-1.67-9.82-10.36
TOPIX-5.52-1.30-7.85-5.68
NYダウ-4.79-4.37-17.75-10.22
S&P500-5.79-5.79-22.90-11.80
ナスダック総合-4.78-5.18-30.98-23.04
ラッセル2000-7.48-6.22-25.81-25.56
英国100-4.12-3.92-4.99-0.02
ユーロ・ストックス50-4.47-5.55-20.01-15.79
上海総合指数0.977.10-8.87-5.91
香港ハンセン-3.354.74-9.93-26.83
Investing.com 日本
世界の主要株価指数 - Investing.com 日本 世界の主要株価指数のレートをリアルタイムでご覧いただけます。それぞれの指数の現在価格、高値、安値、変動率をご覧いただけます。

うわ!どの市場も5%とか6%とかすんごい下落だね!

上海だけは強いね。やっぱり中国株は米国株とはかなり違う動きをしているね

では、1%以上の上昇を見せた指数を確認していきましょう。

今週1%以上値上がりした指数
  • なし

先週は、中国の2指数が大きく上昇しましたが、

今週は、1%以上上昇した指数はありませんでした。

上海は0.97%だから、ほぼ1%上昇だけどね

では、次に1%以上下落した指数を確認していきましょう。

今週1%以上値下がりした指数
  • 日経平均、TOPIX
  • S&P500、ダウ平均、ナスダック100、ラッセル2000
  • 英国100、ユーロストックス50
  • 香港ハンセン

要するに、上海以外全部ね

下落幅もかなり大きいね。これで、年初来下落幅はS&P500が20%を、ナスダック100は30%を超えて、弱気相場入りしたね

弱気相場とは

直近1年間の高値から20%以上下落すると「弱気相場入り」したとされます。

弱気相場入りすると相場の先行きに不安を覚える投資家が多くなり、株価が上昇しづらくなると言われています。

今週の世界市場の傾向は
  • プラスリターンの指数が1
  • マイナスリターンの指数が9
上海以外は大きく下落

S&P500は異例の金利大幅上昇で大下落!

この1週間のS&P500ETF、SPYの株価チャートを確認していきましょう。

薄青:5日移動平均 青:20日移動平均 オレンジ:60日移動平均 黄:2022年最安値

やっぱりすごく下げてるね!

先週末は年初来安値ラインで止まって、底値を割るかということだったけど、あっさり割ってきたね。
FOMCの日に少し戻したけど、やっぱり下落しちゃったね

金曜日は、年初来最安値を更新した365.86ドルで引けました。

これは2020年12月ごろの株価水準であり、

2021年の大幅上昇を2022年の下落で全て打ち消したことになります。

1年間の上昇を半年で、、、?

移動平均線を見ると、

  • 短期、中期、長期線はすべて下向き
  • 上から長期、中期、短期の順に並んでいる

ことから、明らかな下落トレンドですね。

各セクターの状況を確認

ヒートマップを確認しよう

セクターごとの好不調を、ヒートマップで確認しましょう。

ヒートマップは、市場の動きが一眼でわかっちゃうよ!

ヒートマップの詳しい説明はこちらの記事をご覧ください

ヒートマップの見方

今週1週間のパフォーマンスはこちら

あわせて読みたい

うわ!今週はまた真っ赤だねえ

うん、今週は明るい赤ばっかり。チラホラとみえる緑もインバースばかりだね

ヒートマップから読み取れる、

プラス幅の大きかったセクターと、マイナス幅の大きかったセクターを見ていきましょう。

上昇したセクターは、、、バイオ、とうもろこしだけ

今週の市場を、よくみていきましょう。

プラスだったセクター
  • バイオテクノロジー
  • とうもろこし

今週は、バイオテクノロジーと、とうもろこしだけがプラスだったね

他は、株も債券もコモディティもマイナスってことだよね
そんなことあるんだあ

この2セクターだって、上げ幅は0.86%と0.24%
本当に文字通りの全面安だね

今週調子の良かったセクターを取り上げた過去の記事はこちら。

興味があれば、ぜひご覧ください。

マイナスが大きいセクターは、天然ガス、エネルギー、半導体、住宅建設など

次に、マイナスリターンのセクターを探してみましょう。

マイナスのセクターは多すぎるから、S&P500以上にマイナスのセクターを紹介しましょう

今週マイナスだったセクター
  • 半導体
  • エネルギー
  • 住宅建設
  • 素材、金属・採掘
  • 公益事業
  • ブラジル、オーストラリア
  • 原油、天然ガス
  • パラジウム

調子の良かったエネルギー関連が、特に大崩れしたね。

公益事業がこんなに下がるなんて、珍しいよね

バリューとグロースの強さは
  • グロース ▲5.02%
  • バリュー ▲6.52%

今週はグロース、バリューともに大幅マイナスでしたが、比較するとグロースの方が小幅なマイナスでした。

先週と比較しよう

先週のヒートマップと比較してみましょう。

これが先週のヒートマップです。

続いて、今週のヒートマップをもう一度見てみましょう。

あんなに真っ赤だった先週よりも、今週はさらに悪くなっちゃったね

そうだね。先週は金や天然ガスはプラスだったけど、今週はそれもマイナスになっちゃったもんね

米国の金利を見ていきましょう

まずは、米国10年債の金利チャートを確認しましょう。

米10年債の利回りは、FOMC直前に急騰しましたが、FOMC終了後は落ち着きを取り戻しました。

週末は3.231%で引けましたが、一時3.5%目前まで上昇していました。

この上昇により、5月上旬に記録した最高値付近の3.1%に到達しています。

次に米短期金利(2年国債)も確認しましょう。

短期金利も、長期金利と同様にFOMC直前に急騰し、その後は落ち着きました。

長短金利差(10年債金利ー2年債金利)を確認しましょう。

長短金利差は先週後半から急激に縮小し、今週初めに逆イールドが再び発生しました。

逆イールドが発生すると、数ヶ月〜2年以内に景気後退が訪れると言われています。

4月にも逆イールドが発生していたから、これで短期間に2回目ですね

ところで、金利差が拡大とか縮小するとどうなるんだっけ?

長短金利差の縮小は、主に金融セクターへマイナスの影響を与えます。

これは、銀行をはじめとする金融機関は、長短金利差から収益を上げているからですね

金融機関は、長短金利差から収益をあげる

金融機関は、資金を調達し、その資金を貸し付けて利子を得ることで収益を上げます。

  • 金利の安い短期金利で資金を調達
  • 金利の高い長期金利で貸付
金利の差が大きいと収益をやすいんです

いつもこの通りになるとは限らないけどね

仮想通貨はどうなった?

仮想通貨はどうなったんだろう?

では確認していきましょう

ビットコインは大きく下落

まずはビットコインから!

今週のチャートはこちら。

今週もすごく下がってるねえ

先週3万ドルを割ったと思ったら、もう2万ドル割れ目前だよ。
これは、どこまで下がるんだろうね

ビットコインは、今週28%下落し、年初来では56%もの下落をしています。

長期目線では強気な意見もありますが、短期的にはまだ崩れそうですね。

イーサリアムも大きく下落

イーサリアムはどうなったの?

イーサリアムもビットコインと似てるね。
かなり大きく下落してるよ

そうだね。イーサリアムは今週30%、年初来で70%くらい下落してるよ。
ビットコインよりもさらに大きく下げてるし、辛いところだね。

為替は上下に大きく振れる。週末に135円を突破!

ドル円の為替レートも確認していきましょう

今週は、上下に大きく動いてるね

そうだね。為替もFOMCのあった6/14,15に大きく動いてるね。
結局は円安の流れに戻ったし、日銀は今後も金融緩和を続けるみたいだから、この流れは続きそうだね

金融引き締め「適切ではない」、黒田総裁が緩和継続を強調

伊藤純夫

2022年6月17日 15:51 JST 更新日時 2022年6月17日 17:40 JST

  • 長期金利の許容変動幅の拡大は「考えていない」
  • 為替相場をターゲットに金融政策は運営しない

日本銀行の黒田東彦総裁は17日、現時点での金融引き締めや利上げは景気の下押し圧力になり「適切でない」との見解を示した。海外中央銀行が相次いで利上げをする中、現行の緩和政策を続ける姿勢を一段と鮮明にした。

  黒田総裁は金融政策決定会合後の記者会見で、日本経済は回復途上にあり「しっかりと支えていく必要が金融政策にある」と指摘し、「仮にさらに必要があれば、ちゅうちょなく金融のさらなる緩和をする用意がある」と話した。政策再点検も「現時点で必要とは考えてない」と説明した。

Bank of Japan Governor Haruhiko Kuroda News Conference After Rate Decision
記者会見に臨む黒田総裁(17日・日銀本店)Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  イールドカーブコントロール(長短金利操作、YCC)の下での長期金利の許容変動幅拡大も「考えていない」と否定。海外金利が上昇した場合は国債購入増額などでYCCの維持が可能との見方を示した。国債市場の流動性については、「十分に注視して適切な対応を取る」と話した。

  最近の急激な円安進行は日本経済にマイナスとする一方、安定的な円安であればプラスとの見解に変更があるのかとの質問には、明確に答えなかった。為替相場をターゲットに金融政策を運営することはないとの立場を表明した。

  会合では、現行の長短金利操作付き量的・質的金融緩和の維持を賛成多数で決めた。海外中央銀行による相次ぐ利上げの潮流に乗らず、円安や金利上昇といった市場の圧力に屈しなかった格好。声明文では、リスク要因として金融・為替市場の動向や経済・物価に与える影響を「十分注視する必要がある」との表記を加えた。

出典元::Bloomberg

Bloomberg.com
黒田総裁、YCCに限界生じていない-日銀が緩和維持 日本銀行の黒田東彦総裁は17日、現時点での金融引き締めや利上げは景気の下押し圧力になり「適切でない」との見解を示した。海外中央銀行が相次いで利上げをする中、現行の...

ところで、円高とか円安になると、どうなるんだっけ?

円高になると

日本円からドル建て資産への投資はしやすくなりますが、円換算の資産評価額は減少します。

円安になると

円換算資産評価額は増加しますが、円での投資はしにくくなります。

為替と資産の関係については、こちらの記事で解説しました。

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まとめ

ということで、6月第3週の世界の市場の動きを見てきました。

今週は、世界中の株や国債、コモディティなどあらゆる資産が大きく下落しました。

S&P500は高値から20%以上下落し、米国は弱気相場入りしました。

その原因は、6/14-15で開催されたFOMCで、

米国の政策金利が75bpもの異例の大幅引き上げとなったことによります。

一方、日銀の黒田総裁は6/17に金利引き上げはしないと明言しました。

現在の円安の流れは変わりそうもありません。

インフレが収まる傾向にあるという想定は崩れました。

これによりインフレを抑えるためにFRBはさらに積極的な利上げをする必要があり、

企業の収益を圧迫し株価が押し下げられています。

FRBによる積極的な利上げを後押ししている

と受け取られ、株価は下落しています。

株式市場は

米国金利の大幅上昇を受けて、世界中のあらゆるセクターの株価が下落しました。

セクター別に見ると、

上昇したセクターは、バイオテクノロジーが僅かに上昇したのみ

特に大きく下落したセクターは、エネルギー、住宅建設、半導体、素材など

グロース、バリューともにが大きく下落上昇しましたが、比較するとグロースのほうがやや小幅な下落でした。

その他の市場は

エネルギーは、天然ガス・原油とも大きく下落

貴金属は、金・銀はやや下落、プラチナ・パラジウムは大きく下落

農業商品は、コーヒー・穀物は下落し、とうもろこしは小さく上昇しています。

債券も、下落しました。

仮想通貨市場は、ビットコイン、イーサリアムともに大きく下落です。

為替は、上下に大きく動き、週末には135円を突破しています。

上に下に、大きく揺さぶられる相場が続いています

先週金曜日に発表されたCPIでインフレの根強さが示され、

FRBは今週のFOMCで、75bpと1994年以来の大幅利上げを発表しました。

このインフレを退治できるのはいつなのか?株価はどうなるのか?

今後も日々さまざまな報道が為され、株価も右往左往が続くでしょう。

暴落しても慌てず、暴騰しても落ち着いていられるようなポートフォリオを組み、

日々の生活を相場に振り回されないようにしましょう。

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長期インデックス投資では、日々の株価の上下は無視しよう

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長期で見れば、自然に資産は増えていきますよ。

安眠できる長期投資のコツとは
  1. 信頼できる銘柄(指数)への投資であること
  2. 適度な分散
  3. 余力(現金)を残しておく

短期的な上げ下げはありますが、今回紹介している指数は世界の中心的な株式指数です。

こういった指数へ長期で投資するときは、日々の株価は無視しましょう!

目先の上下に惑わされず、しっかりホールドしながら安眠できる、そんな投資を目指したいですね

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【6月第3週】米国政策金利0.75%利上げ!米国はついに弱気相場入り!という話題でした。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

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