こんにちは、せーじんです。
今週はとっても気持ち悪い値動きだったね
どういうこと?
先週の記事でも話した通り、今週は10/13(木)に米国で消費者物価指数の発表があったんだよ。こんな感じで
コアCPI | 前年同月比 | 前月比 |
---|---|---|
結果 | +6.6% | +0.6% |
市場予想 | +6.5% | +0.4% |
前月 | +6.3% | +0.6% |
総合CPI | 前年同月比 | 前月比 |
---|---|---|
結果 | +8.2% | +0.4% |
市場予想 | +8.1% | +0.2% |
前月 | +8.3% | +0.1% |
総合CPIから燃料と食料を除いたものをコアCPIというよ。
コアCPIは、前月や市場予想を上回る伸びでインフレが根強いことを示しているね
さらに、先週発表された雇用統計では米国の雇用が非常に強いことが示されています。
ということで、2022年になってずっと当てはまってきた方程式、
が今回も来る!
と思いきや、市場は裏をかいてきたんです。
【米国市況】株が大幅反発、CPIで売り先行も-円は32年ぶり安値
Stephen Kirkland、Emily Graffeo
2022年10月14日 6:12 JST
13日の米株式相場は大幅反発。9月の米消費者物価指数(CPI)が予想を上回る伸びとなったことを受けて朝方は売られていたが、盛り返した。年初からの下落傾向は底を打った可能性があるとの観測が広がった。
ドル・円相場は147円台前半に上昇。CPIに反応して一時は147円67銭と1990年以来のドル高・円安となった。ただ、その後は一気に円高方向に振れる場面もあり、介入があったのではとの見方も一部で浮上した。
米株は大幅上昇、S&P500種2.6%値上がり-ダウ827ドル高米国債利回りは上昇、2年債4.47%-10年債3.96%ドル・円は一時147円67銭、32年ぶり円安水準-CPI発表後NY原油先物は反発、米統計の強気シグナルに注目金スポット下落、CPI発表後の安値からは持ち直す |
(以下省略)
出展元:Bloomberg
【米国市況】株が大幅反発、CPIで売り先行も-円は32年ぶり安値 – Bloomberg
雇用が強くてインフレが進んでるのに株が高騰!
意味わからんです・・・
ということで、今週1週間の激動の市場を観察していきましょう。
せーじんのポートフォリオについてはこちら
今週の株式市場を確認しよう!
日米を中心に大幅下落
それでは、今週の世界の株式市場の値動きを確認しましょう。
指数 | 週単位 | 月単位 | 年初来 | 1年 |
---|---|---|---|---|
日経平均株価 | -0.09 | -1.73 | -5.91 | -6.80 |
TOPIX | -0.45 | -2.08 | -4.73 | -6.21 |
NYダウ | 1.15 | -3.85 | -18.45 | -16.04 |
S&P500 | -1.55 | -7.49 | -24.82 | -19.87 |
ナスダック総合 | -3.11 | -9.84 | -34.03 | -30.72 |
ラッセル2000 | -1.16 | -6.44 | -25.07 | -25.74 |
英国100 | -1.89 | -5.22 | -7.12 | -5.19 |
ユーロ・ストックス50 | 0.19 | -3.39 | -21.33 | -19.15 |
FTSE中国A50 | -0.68 | -1.91 | -18.33 | -20.04 |
香港ハンセン | -6.50 | -11.59 | -29.11 | -34.52 |
Nifty 50 | -0.74 | -1.97 | -0.97 | -6.29 |
今週はほとんどの指数が下がってるね。
さっきは高騰したって言ってたけど
週の前半にかなり下がってたからね。
さらに、CPI発表日の木曜日には高騰したけど、金曜日には大きく下落したんだよ。
では、1%以上の上昇を見せた指数を確認していきましょう。
- NYダウ
今週は、NYダウのみが1%以上上昇という結果になりました。
そのほかを見るとユーロストックス50はわずかにプラスリターンですが、
ほかにプラスリターンの指数は見当たりません。
- S&P500、ナスダック総合、ラッセル2000
- 英国(FTSE)100
- 香港ハンセン
特に下落幅が大きいのは香港ハンセンとナスダック総合ですね。
米中のグロース株を中心に大きく下落しています。
S&P500は上昇後に下落!むしろ安心の下落
この1週間のS&P500ETF、SPYの株価チャートを確認していきましょう。
薄青:5日移動平均 青:20日移動平均 赤:60日移動平均 紫:100日移動平均 黄:抵抗線
木曜は大きく上昇してるんだけど、金曜日に大きく下落!
CPIの発表があった木曜日、大きな出来高をもって大幅に上昇しています。
この謎の上昇を不思議に思っていたら、翌日はやはり大きな下落が来ました。
この下落は、逆に安心感を感じました。
だって、株価が上がるような発表はなかったですからね
木曜日に急騰したものの、20日線に跳ね返される展開となっており、
移動平均線は傾きを見ても順番を見ても明らかな下落トレンドを示しています。
その他テクニカル指標も確認しましょう。
1段目:株価・ボリンジャーバンド、2段目:MACD、3段目:ストキャスティクス
ボリンジャーバンドは、2σ下限から中央付近まで上昇し、再び下落
MACDは入り組んでいて、上昇も下落も示してはいません
ストキャスティクスは売られすぎからやや上昇しましたが、再び下落しています。
てことは、どうなりそうなの?
下がりそうな気がするけど、金曜日の下落が9月末の安値で止まってることも気になるね。
来週は米国のSQ週であり、欧州では消費者物価指数の発表もあります。
現在の傾向がはっきりしないうえに重要指標の発表が近いので、せーじんはしばらく打診外程度の様子見しておきます。
各セクターの状況を確認
ヒートマップを確認しよう
セクターごとの好不調を、ヒートマップで確認しましょう。
ヒートマップは、市場の動きが一眼でわかっちゃうよ!
ヒートマップの詳しい説明はこちらの記事をご覧ください
ヒートマップの見方
今週1週間のパフォーマンスはこちら
今週は赤が多いね。
株、債券、コモディティと赤が多いけど、緑色のセクターもあるよ。
詳しく見ていこう
ヒートマップから読み取れる、
プラス幅の大きかったセクターと、マイナス幅の大きかったセクターを見ていきましょう。
上昇したセクターは、生活必需、ヘルスケア、金融、ドイツ、英国など
まずは、今週の市場で上昇しているセクターを確認していきましょう。
インバースは除いています
- 生活必需品
- ヘルスケア
- 金融、銀行
- 運輸・輸送
- ドイツ、英国
- とうもろこし
案外プラスのセクターもあったんだね
プラスといっても、大きくても1%台ばかり。
小幅なプラスのセクターばかりだよ
上昇したセクターについて詳しく解説した過去の記事はこちらです。ぜひご覧ください。
特に大きなマイナスのセクターは、情報技術、エネルギー、新興国、長期国債、貴金属等
次に、マイナスリターンのセクターを確認していきましょう。
マイナスリターンのセクターは多いので、S&P500以上にマイナスだったセクターを確認しましょう。
- 情報技術、半導体
- エネルギー
- 一般消費財、住宅建設
- 航空・防衛
- 公益事業
- 新興国、中国、台湾、ブラジル
- 長期米国債
- 金、金鉱、銀、パラジウム
- 原油、天然ガス
- コーヒー、穀物
グロースからバリューまで!コモディティや債券も!
いろんなセクターが大きく下がったんだね
情報技術は3%以上、半導体は8%以上、銀は9%以上も下落してるよ。
S&P500が1.5%の下落で済んだのが奇跡みたい
下落したセクターについて詳しく解説した過去の記事はこちらです。ぜひご覧ください。
- グロース ▲3.67%
- バリュー +0.28%
今週はグロースが大幅下落、バリューは小幅上昇でした。
米国の金利を見ていきましょう
では、米国の金利を確認していきましょう。
今週も年初来チャートで確認します。
黒:2年債利回り 、橙:10年債 、 薄青:長短金利差
短期債も長期債も上昇してるね
今年の初めは長期債が1%台、短期債は0%台だったのにね。
これだけ一気に金利が上がるのは異例なことで、今年は我慢の年になるね
また、7月5日以来逆イールドが続いている長短金利差ですが、現在でも解消する気配はありません。
逆イールドが発生すると、数ヶ月から2年程度で景気後退が訪れると言われています。
本格的な景気後退入りが近づいている可能性が高いと考えた方が良いでしょう。
市場も景気後退入りを織り込むために、下落が続いていると考えられます。
ところで、金利差が拡大とか縮小するとどうなるんだっけ?
長短金利差の縮小は、主に金融セクターへマイナスの影響を与えます。
これは、銀行をはじめとする金融機関は、長短金利差から収益を上げているからですね
いつもこの通りになるとは限らないけどね
仮想通貨は大きな値動き
仮想通貨はどうなったんだろう?
では確認していきましょう
まず、ビットコインから
薄青:5日移動平均 青:20日移動平均 赤:60日移動平均 黄:抵抗線
ビットコインはあんまり動きがないね
終値でみると動きが小さいように見えるけど、木曜日と金曜日は上下に大きくヒゲが伸びてるよ。一日の値動きはかなり大きいようだね
つづいて、イーサリアムを確認していきましょう。
イーサリアムもビットコインと同じだね。
木曜と金曜は大きなヒゲが生えてるよ
為替相場は32年ぶりの円安
ドル円の為替レートも確認していきましょう
9月22日に日本政府の為替介入がありましたが、円安基調は続いています。
今週も大きく円安が続き、為替介入ラインをも大きく超え、
148円75銭に到達しました。
ドル円の長期チャートを確認しましょう。
148円75銭という水準は、1990年6月以来32年ぶりの円安となりました。
次は1990年4月の160円40銭を目指していくかもしれません。
ところで、円高とか円安になると、どうなるんだっけ?
- 円高になると、
-
日本円からドル建て資産への投資はしやすくなりますが、円換算の資産評価額は減少します。
- 円安になると、
-
円換算資産評価額は増加しますが、円での投資はしにくくなります。
為替と資産の関係については、こちらの記事で解説しました。
来週の重要イベント
来週の重要イベントを確認していきましょう。
短期トレードのポジションを持っている人は、要注意!
時間 | 国・地域 | 指標 | 予想 | 前回 |
---|---|---|---|---|
2022年10月18日 火曜日 | ||||
11:00 | 中国 | 国内総生産(GDP) (前年比) (Q3) | 3.4% | 0.4% |
11:00 | 中国 | 鉱工業生産 (前年比) (9月) | 4.5% | 4.2% |
2022年10月19日 水曜日 | ||||
15:00 | 英国 | 消費者物価指数 (前年比) (9月) | 10.0% | 9.9% |
18:00 | 欧州 | 消費者物価指数 (前年比) (9月) | 10.0% | 10.0% |
21:30 | 米国 | 建築許可件数 (9月) | 1.530M | 1.542M |
23:30 | 米国 | 原油在庫量 | 9.880M | |
2022年10月20日 木曜日 | ||||
10:15 | 中国 | PBoC ローンプライムレート | 3.65% | |
21:30 | 米国 | 失業保険申請件数 | 232K | 228K |
21:30 | 米国 | フィラデルフィア連銀製造業景気指数 (10月) | -5.0 | -9.9 |
23:00 | 米国 | 中古住宅販売戸数 (9月) | 4.69M | 4.80M |
2022年10月21日 金曜日 | ||||
15:00 | 英国 | 小売売上高(前年比) (前月比) (9月) | -0.5% | -1.6% |
この中で、米国株投資で特に重要なのは10月20日木曜日ですね。
欧州や中国に投資している投資家にとっては、10/18や10/19も、とても重要な日になります。
重要指標発表日は、上にも下にも大きく動く恐れがあります。リスク管理をしっかりしましょう!
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またレバレッジをかけた投資をすることもできますから、
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詳しくはこちらの記事をご覧ください。
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せーじんのポートフォリオ
せーじんの資産状況と取引履歴は、毎月紹介しています。
ETF、レバレッジ投資信託、CFDのリターン比較実験
2021年4月から、ETF・レバレッジ投資信託・CFDのリターン比較実験をしています。
毎月経過を報告していますので、ぜひご覧ください。
この下落相場で、CFDとレバ投信は大ピンチです
以上、【10月第2週】米国株が予測不能な動き?インフレ継続のお知らせからの暴騰→急落という話題でした。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。