【8月第1週】雇用統計は絶好調!株価はどうなる?リセッション懸念軽減と利上げ不安

こんにちは、せーじんです。

先週はFOMCっていう重要イベントがあったよね。
今週もなんか大きなイベントがあったんでしょ?

そうなんだよ。
今週は、金曜日に雇用統計の発表があったよ。
この局面では、超重要イベントだね。

米国の失業者数とかがわかるんだっけ?

そうそう。
失業者数は、米国の景気を表す指標の1つだからね

7月雇用統計の内容
  • 7月の米雇用者数は市場予想上回る伸び(52万8000人増)
  • 失業率は3.5%と、約50年ぶりの低水準
  • 賃金の伸びもさらに加速した
強すぎる雇用!米国景気に不安なし

失業率は50年ぶりの低水準で、賃金も上昇!すごくいいじゃん!

雇用が強いのがいいこと、とは限らないんだなあ

これだけ雇用が強いということは、米国の経済は力強く成長しているということ。

また、賃金の上昇はインフレに直結します。

FRBは根強いインフレを抑えるために政策金利を利上げしますが、利上げには経済を失速させるという副作用があります。

この副作用を恐れて、FRBは軽々しく利上げをできないわけです。

しかし今回の雇用統計で、米国経済は前回の0.75%、前々回の0.5%利上げを経過してもなお強いことがわかりました。

経済が強いのであれば、利上げの副作用を恐れる必要がないのです。

次回も大幅利上げする可能性が高まった、てことだよ

てことは、また株価は下落ですか・・・?

それは、これから見ていきましょ

ということで、雇用統計を乗り越えた今週1週間の市場の動きを観察していきましょう。

8月第1週の市場の状況まとめ
  • 株式市場は、日経とナスダックが大きく上昇
  • 仮想通貨は、ビットコイン、イーサリアムとも上昇
  • 債券は、国債・社債ともに下落
  • コモディティは、銀、原油、天然ガス、農作物が大幅下落、金はやや上昇
  • 米国債利回りは、逆イールドが長期化し、幅がより大きくなっている
  • 為替は、今週は円安に反転し、135円台で終了

せーじんのポートフォリオについてはこちら

今回の記事の内容

今週の株式市場を確認しよう!

ナスダックは3種連続上昇!多くの指数が小幅に上昇

それでは、今週の世界の株式市場の値動きを確認しましょう。

指数週単位月単位年初来1年
日経平均株価1.356.36-2.141.28
TOPIX0.353.44-2.270.92
NYダウ-0.134.52-9.73-6.83
S&P5000.366.22-13.03-6.57
ナスダック総合2.158.92-19.10-14.68
ラッセル20001.948.60-14.41-14.50
英国1000.223.490.754.45
ユーロ・ストックス500.476.79-13.33-10.76
FTSE中国A50-0.64-7.51-13.16-11.61
香港ハンセン0.23-6.66-13.66-22.83
Investing.com 日本
世界の主要株価指数 - Investing.com 日本 世界の主要株価指数のレートをリアルタイムでご覧いただけます。それぞれの指数の現在価格、高値、安値、変動率をご覧いただけます。

今週はナスダックとラッセルが大きく伸びてるね。
ほかにも、ほとんどの指数がプラスだよ。

プラスといっても、0.5%以下の小幅なものが多いけどね。
ダウと中国A50だけはややマイナスだね。

では、1%以上の上昇を見せた指数を確認していきましょう。

今週1%以上値上がりした指数
  • 日経平均
  • NASDAQ総合、ラッセル2000

先週は、米国と欧州の指数が1%以上上昇しましたが、

今週は、日本・米国の一部の指数が大幅上昇しました。

一番上がったのは、ナスダック総合!

今週もグロース中心にあげたようだね。

では、次に1%以上下落した指数を確認していきましょう。

今週1%以上値下がりした指数
  • なし

大きく下落した指数はなかったんだね

日経、ナスダック、ラッセル以外は小幅な値動きだったんだね

今週の世界市場の傾向は
  • プラスリターンの指数が8
  • マイナスリターンの指数が2
ほとんどの指数が小幅に上昇

S&P500は6月の高値で停滞!ブレイクできるのか

この1週間のS&P500ETF、SPYの株価チャートを確認していきましょう。

薄青:5日移動平均 青:20日移動平均 赤:60日移動平均 紫:100日移動平均 黄:抵抗線

SPYは100日線を越えて、6月の高値ラインを試しているところだね。
年初からの下落の半値戻しラインが420ドル付近だから、これをブレイクできれば一気に上昇するかも

420ドルってことは、あと7ドルね。
でも、半値戻しってなんだっけ?

格言「半値戻しは全戻し」

大きく下がった時の半分まで値を戻してくると、それ以降は以前の高値を回復するまで戻すことが多いよ、という格言

他にも、投資に役立つかもしれない格言をまとめた記事を書きましたので、こちらもご覧ください。

移動平均線を見ると、

  • 長期が横ばいからやや上向きに、短期線と中期線が上向き
  • 上から短期、中期、長期の順になった。中期が長期を追い越しそう

年始から下落トレンドが続いていましたが、いよいよ上昇トレンドに入りました。

このまま半値戻し、そして全戻しといくのでしょうか。

それとも、抵抗線に負けてまた下落してしまうのでしょうか。

注目しましょう。

各セクターの状況を確認

ヒートマップを確認しよう

セクターごとの好不調を、ヒートマップで確認しましょう。

ヒートマップは、市場の動きが一眼でわかっちゃうよ!

ヒートマップの詳しい説明はこちらの記事をご覧ください

ヒートマップの見方

今週1週間のパフォーマンスはこちら

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あれれ、なんだか赤が多いね。
特に右半分は赤ばっかり

債券やコモディティは下落したものも多かったのかな。
左半分の株も、赤が目立つね

ヒートマップから読み取れる、

プラス幅の大きかったセクターと、マイナス幅の大きかったセクターを見ていきましょう。

上昇したセクターは、テクノロジー、半導体、バイオ、小売など

まずは、今週の市場で上昇しているセクターを確認していきましょう。

S&P500以上にプラスだったセクター
  • テクノロジー、半導体、インターネット
  • コミュニケーション
  • バイオテクノロジー
  • 小売
  • 運輸
  • パラジウム

割と大きくプラスになってるセクターは、案外少ないんだね

ナスダックやS&P500はテクノロジーが大部分を占めるからプラス、ダウはテクノロジーが少ないからマイナスと、わかりやすい結果だね

上昇したセクターについて詳しく解説した過去の記事はこちらです。ぜひご覧ください。

マイナスのセクターは、エネルギー、不動産、債権、農作物など

次に、マイナスリターンのセクターを探してみましょう。

インバースは除いています

今週マイナスだったセクター
  • エネルギー
  • 素材
  • 不動産
  • 住宅建設
  • 先進国、中国
  • 米国債、社債
  • 原油、天然ガス
  • 穀物、とうもろこし、コーヒー

マイナスのセクターは幅広いね

エネルギー関連と農作物が特に大きく下落してるよ

下落したセクターについて詳しく解説した過去の記事はこちらです。ぜひご覧ください。

バリューとグロースの強さは
  • グロース +1.94%
  • バリュー ▲0.76%

今週はグロースは上昇、バリューは下落しました。

米国の金利を見ていきましょう

まずは、米国10年債の金利チャートを確認しましょう。

今週は、年初来チャートで確認します。

今週は上がってるね。
下落トレンドが終わったのかな?

が、今週は急激に上昇しています。

先週末の2.654%から、今週末は2.832%まで上昇しています。

次に米短期金利(2年国債)も確認しましょう。

短期金利も6月中旬に金利上昇のピークを迎えていますが、

長期金利とは異なりピーク後の下落は緩やかです。

今週上昇しているのは長期金利と同様ですが、上昇の幅が比較になりません。

長期金利よりも急激に上昇しています。

2年債金利は、今週3.327%で引けていますね。

長短金利差(10年債金利ー2年債金利)を確認しましょう。

逆イールドが加速してる!

逆イールドは今週も継続し、4週間近く続いています

続いているどころか、今週はさらに深掘りしてしまいました。

逆イールドが発生すると、数ヶ月から2年程度で景気後退が訪れると言われています。

パウエルFRB議長やイエレン財務長官の発言や雇用統計からは、現在は景気後退していないと見られます。

しかし、本格的な景気後退入りが近づいている可能性が高いと考えた方が良いでしょう。

ところで、金利差が拡大とか縮小するとどうなるんだっけ?

長短金利差の縮小は、主に金融セクターへマイナスの影響を与えます。

これは、銀行をはじめとする金融機関は、長短金利差から収益を上げているからですね

金融機関は、長短金利差から収益をあげる

金融機関は、資金を調達し、その資金を貸し付けて利子を得ることで収益を上げます。

  • 金利の安い短期金利で資金を調達
  • 金利の高い長期金利で貸付
金利の差が大きいと収益をやすいんです

いつもこの通りになるとは限らないけどね

上昇が続く仮想通貨

仮想通貨はどうなったんだろう?

では確認していきましょう

まず、ビットコインから

薄青:5日移動平均 青:20日移動平均 赤:60日移動平均 黄:5月抵抗線

ビットコインは、今週は少し下がってるね

そうなんだけど、青い中期線をサポートラインにして順調に上がっているようにも見えるよ。

上値も下値も切り上げながら推移しています。

赤い長期線は下向きですが、短期と中期線は上を向いていて、

強くはないものの上昇している傾向が見て取れます。

つづいて、イーサリアムを確認していきましょう。

イーサリアムはビットコインよりも上がってるね

株価が100日線をブレイクしたね。
60日線は下向きから平坦になりつつあるし、底打ちの予感がするよ

急激な円高からの急激な円安

ドル円の為替レートも確認していきましょう

先週は急激に円高になったと思ったら、今週はまた円安になってる!

今週は米国の金利が大きく上昇したからね。
為替と金利は強く連動しているよ

ところで、円高とか円安になると、どうなるんだっけ?

円高になると

日本円からドル建て資産への投資はしやすくなりますが、円換算の資産評価額は減少します。

円安になると

円換算資産評価額は増加しますが、円での投資はしにくくなります。

為替と資産の関係については、こちらの記事で解説しました。

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まとめ

ということで、8月第1週の世界の市場の動きを見てきました。

今週は、雇用統計の発表がありました。

その内容は、

  • 7月の米雇用者数は市場予想上回る伸び(52万8000人増)
  • 失業率は3.5%と、約50年ぶりの低水準
  • 賃金の伸びもさらに加速した

米国の雇用の強さが際立つ内容となりました。

市場はこの強さに対し、

  • 米国経済の先行きの明るさ
  • インフレ継続と利上げ不安

と相反する思惑から、発表日は大きく下落後に大きく上昇するという動きをしました。

週を通しては、ナスダックとS&P500は3週連続上昇しました。

GAFAMの決算発表が相次ぎ、さらに27日(木)にはFOMCがありました。

多くの企業が好決算を発表し、

FOMCでは想定の範囲内の利上げと、データに基づく政策、将来の利下げの可能性が示唆されました。

これにより株価、コモディティ、仮想通貨は大きく上昇し、

年初から続く下落は底打ちの様相を呈しています。

本当に底打ちしたのでしょうか?

それは誰にもわかりません。

が、少しずつ買い向かい時期に来たのかも、とせーじんは考えています。

株式市場は

米国では多くのセクターの株価が上昇しました。

上昇したセクターはごくわずかです。

セクター別に見ると、

上昇したセクターは、テクノロジー、半導体、バイオ、小売など

下落したセクターは、

グロース、バリュー共に上昇しましたが、グロースの方がより大きな上昇でした。

その他の市場は

エネルギーは、天然ガス・原油がも大きく下落

貴金属は、銀は大きく下落、パラジウムは大きく上昇、金・プラチナはやや上昇

農業商品は、コーン、穀物、コーヒーが大きく下落

債券は、国債・社債ともに大きく下落しました。

仮想通貨市場は、ビットコイン、イーサリアムともに上昇しています。

為替は、また円安に反転し、135円台で引けています。

上に下に、大きく揺さぶられる相場が続いています

市場の予想を大きく上回る雇用統計を受けて、

先物の時間で大きく下げた米国市場は、場中で大きく戻しました。

株価は強さを見せ、今後も上昇する期待を持てるものとなりました。

が、逆イールドは継続しており、期間が長く、谷はいっそう深くなっています。

今後の米国経済は景気後退のリスクが大きくなっています。

と荒れる要素が盛り沢山。

7月26-27日のFOMC

を楽しみに待ちましょう。

いつ底を打つのか、それは誰にもわかりません。

これで本当に底を打ったのか、もう一度下落があるのか、それは誰にもわかりません。

今後も日々さまざまな報道が為され、株価も右往左往が続くでしょう。

暴落しても慌てず、暴騰しても落ち着いていられるようなポートフォリオを組み、

日々の生活を相場に振り回されないようにしましょう。

株のバーゲンはもう終わったのか?

長期インデックス投資では、日々の株価の上下は無視しよう

長期的に資産形成をするには、信頼できる投資先にしっかりと分散投資して、あとはゆっくりとすること

長期で見れば、自然に資産は増えていきますよ。

安眠できる長期投資のコツとは
  1. 信頼できる銘柄(指数)への投資であること
  2. 適度な分散
  3. 余力(現金)を残しておく

短期的な上げ下げはありますが、今回紹介している指数は世界の中心的な株式指数です。

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