こんにちは、せーじんです。
今日は、米国の定番高配当ETF3銘柄を比較していきましょう。
SPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式ETF(SPYD)
バンガード・米国高配当株式ETF (VYM)
iシェアーズ コア米国高配当株 ETF (HDV)
3つもあるんだね。
でも米国の高配当なんだから、似たようなものなの?
いやいや、それが意外と違うんだよ。
分配金利回りも株価の値動きもそれぞれ特徴があるんだよ
人気の高配当ETF3本を比較し、あなたの投資先として最も最適な銘柄が見つけていきましょう。
今回は高配当ETF同士で比較していますが、高配当・インデックス・増配の3ジャンルを比較した記事もあります。
こちらも合わせてご覧くださいね。
高配当株投資を始めるならETFから
これから高配当株投資を始めたいなあ
という方は、ETFから始めた方がいいですよ。
個別銘柄への投資には、さまざまなリスクや手間があるからです。
こういったリスクや手間は、ETFであればすべてクリアすることができます。
ETFから始めてみよう!
ETF3銘柄の概要
今回比較するETF3銘柄の概要を確認しましょう。
HDV | VYM | SPYD | |
---|---|---|---|
運営会社 | ブラックロック | バンガード | ステートストリート |
設定日 | 2011/3/11 | 2006/11/10 | 2015/10/21 |
資産総額 | 71億4700万ドル | 379億ドル | 46億8100万ドル |
出来高 | 204,956 | 1,100,569 | 1,437,226 |
経費率 | 0.08% | 0.06% | 0.07% |
運営会社は、3社とも超大手です。
運用期間の長さ、経費の安さはVYM
VYMが設定から14年ほど経過しており、最も歴史があります。
また、すごく僅かな差ですが経費もVYMが最も安いですね。
最も運営期間が長く、経費も安いということで、VYMにより多くの資産が集まっています。
運営期間って、人気と関係あるの?
かなりあるんだよ
2006年~2011年3月までは、高配当ETFに投資しようとしたらVYMしかなかったのです。
この期間の高配当ETFのニーズを集め、より多くの資産が集まっているというわけです。
資産総額に差はありますが、いずれも十分に大きな資産を持っています。
経費率もVYMが最安ですが、気にする必要がないほど小さな差です。
構成銘柄を比較しよう
投資対象
各ETFの投資対象を確認しましょう。
VYMとHDVはすごく似てるね
構成銘柄数と上位の占める割合は
構成銘柄数 | 上位10銘柄合計 | |
---|---|---|
HDV | 78 | 55.25% |
VYM | 413 | 23.37% |
SPYD | 78 | 15.10% |
投資対象が似てるHDVとVYMも、かなり違いがあるね
SPYDにも特徴があるのがわかるね。まとめてみよう
HDV
構成銘柄は比較的少数、さらに構成上位の銘柄への割合が大きい
VYM
多くの銘柄に分散投資し、上位銘柄への集中も小さい
SPYD
構成銘柄は比較的少数だが、ほぼ均等に分散投資していて上位銘柄の割合は最小
高配当ETFの構成銘柄はどう違う?
ETFを構成する銘柄数も割合も結構違うけど、入っている銘柄も違うのかな?
確かめてみようか
順位 | HDV | % | VYM | % | SPYD | % |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | エクソンモービル | 9.33% | JPモルガン | 3.53% | シーゲイトテクノロジー | 1.62% |
2 | ジョンソン&ジョンソン | 6.97% | ジョンソン&ジョンソン | 3.28% | コノコフィリップス | 1.58% |
3 | ベライゾン | 6.42% | ホームデポ | 2.59% | アイアンマウンテン | 1.55% |
4 | シェブロン | 6.33% | プロクター・アンド・ギャンブル | 2.48% | サイモンプロパティ | 1.51% |
5 | プロクター・アンド・ギャンブル | 5.39% | バンクオブアメリカ | 2.35% | リージェンシーセンターズ | 1.51% |
6 | フィリップモリス | 4.82% | エクソンモービル | 2.02% | パブリックストレージ | 1.49% |
7 | メルク | 4.35% | コムキャスト | 1.96% | エクソンモービル | 1.47% |
8 | コカ・コーラ | 4.00% | ベライゾン | 1.75% | 連邦不動産投資信託 | 1.46% |
9 | シスコシステム | 3.86% | インテル | 1.71% | インターパブリック | 1.46% |
10 | ブロードコム | 3.80% | シスコシステム | 1.69% | マラソンペトロリアム | 1.46% |
合計 | 55.25% | 合計 | 23.37% | 合計 | 15.10% |
なんか、構成上位銘柄って案外違うんだね
そうだね
HDVとVYMの構成銘柄上位は、配当王や配当貴族を含む連続増配株がおおいですね。
配当の継続には期待できそうです。
少なくとも、SPYDのように40%も減配するということはないでしょう。
業種別構成比率を確認。ヘルスケアとエネルギーの比率が高いですね
セクター別の構成を確認しようか
結構違うのかな?
HDV
VYM
SPYD
うわ!セクター別でも全然違うね!
各ETFの上位3業種をまとめました。
HDV | VYM | SPYD | |
---|---|---|---|
構成比1位 | 生活必需品 | 金融 | 金融 |
構成比2位 | エネルギー | 生活必需品 | 不動産 |
構成比3位 | ヘルスケア | ヘルスケア | エネルギー |
分配金を比較しよう!
構成銘柄もセクターもかなり個性的だったね
リターンはどう違うのか、みていこうよ
分配金利回り | |
---|---|
HDV | 3.33% |
VYM | 2.86% |
SPYD | 4.02% |
配当利回りは、SPYDが一番高いね
次は、どれだけ増配しているかみてみよう
まずはHDVから
いい感じの右肩上がりだね!
2012年から8年間で、配当が1.7倍になってるね
次はVYMです。
お、VYMもスムーズな右肩上がりだね
VYMは、2012年から8年間で配当が1.8倍になってるね
最後にSPYDを見てみましょう
SPYDは、上がったり下がったりで右肩上がりにはなってないね
そうだね。運用開始から5年間は、配当はほぼ横ばいだね
配当+株価上昇のトータルリターンを比較しよう
今回比較している高配当ETFは、配当を受け取るのが目的ですから値上がりはさほど重視しません。
なんで?
売ることを考えてないからさ。
売ったら配当もらえなくなっちゃうからね
ですが、株価が上昇どころか下落し続けているようなETFは避けます。
ということで、配当+値上がりのトータルリターンをみていきましょう
2021年初来のトータルリターン
緑:HDV 青:VYM 黄:SPYD
トータルリターン
2021年初来だと、黄色のSPYDのリターンがすごいね!
2021年初来では、金融、不動産、エネルギーがすごく上昇していたからね。SPYDの株価が急上昇したんだよ
2020年初来のトータルリターン
つぎは、コロナショックを挟んだ2020年初来のトータルリターンを見てみましょう。
緑:HDV 青:VYM 黄:SPYD
トータルリターン
2020年初来だと、青のVYMが1番のリターンだね!
コロナショックでは、SPYDの下落がすごいね。HDVとVYMは同じくらいなのかな?
コロナショック時の下落率を比較しましょう。
うわ!SPYDだけ50%近く下落してるよ!
SPYDの構成上位セクターは景気に敏感なものが多いんだよ。
VYMやHDVだと、生活必需品やヘルスケアなど不景気に強いのも入ってるんだけどね
直近5年間のトータルリターン
では最後に、今回比較する3銘柄が揃った2015年10月以降のトータルリターンを比較しましょう。
トータルリターン
5年間でも、VYMが高リターンなんだね
コロナ前まではVYMとSPYDが同じくらいのリターンだったんだけどね。SPYDはコロナショックでの下落が大きすぎたね
HDVはかなり遅れをとってるねえ
まとめ
ということで、今回は米国の高配当株ETFの比較をしました。
初心者にはETFがおすすめ
高配当投資というと、初心者向けとか簡単と言うイメージの方もいるかもしれません。
しかし、高配当投資は決して簡単な投資ではありません。
- 幅広い分散が難しい
- 価格変動や上場廃止リスクが大きい
- 今後長きにわたり増配または配当維持してくれる銘柄を選定するのが難しい
- 株を保有している間も、投資対象の業績等変化がないか確認しておく必要がある
こんなリスクを避けるため、高配当株投資にはETFを活用しましょう。
銘柄選定やその後の維持を運用会社に任せられるので、非常に取り組みやすですよ。
定番の米国高配当ETF3銘柄
米国高配当ETFで定番のものといえば、この3つですね。
- SPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式ETF(SPYD)
- バンガード・米国高配当株式ETF (VYM)
- iシェアーズ コア米国高配当株 ETF (HDV)
SPYDの特徴
SPYDはもっとも新しいETFで、2015年に運用開始しました。
- 対象は米国の大型株
- 構成銘柄は少なめだが、ほぼ均等に投資
- 偏りが少ないポートフォリオ
- もっとも配当利回りが高い
- 減配と増配を繰り返し、配当はほぼ横ばい
- ボラティリティが大きく、下落局面では大きく下落する
VYMの特徴
VYMはもっとも歴史があり、最安コストのETFです
- 対象は米国の小中大型株
- 構成銘柄は400を超え、非常に多い
- 構成上位銘柄への偏りは小さい
- もっとも配当利回りが低い
- 配当は右肩あがりで、ここ10年減配がない
HDVの特徴
HDVは2011年に運用開始したETFです
- 対象は米国の小中大型株
- 構成銘柄は少なめ
- 構成上位銘柄への偏りが大きめ
- もっとも配当利回りはVYMとSPYDの中間くらい
- 配当は右肩上がり
トータルリターンの比較
株価上昇+配当のトータルリターンを比較すると、
2021年初来:SPYD>VYM>HDV
2020年初来:VYM>SPYD>HDV
2015年以降:VYM>SPYD>HDV
HDVは株価成長が鈍く、どの期間をとっても最低リターンとなりました。
SPYDはコロナショックで最も大きなダメージを受けました。が、回復の速度も非常に早いです。
VYMは、どの期間をとっても好成績でした。
おすすめは?
せーじんのおすすめは、こうです。
配当金を多く受け取りたい→SPYD
値上がり益も含めたトータルリターンを重視したい→VYM
価格変動が小さい方がいい→VYM
価格変動が大きい方がいい→SPYD
HDVはあまりおすすめのタイプが思いつきません
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以上、【SPYD、VYM、HDV】米国高配当ETF3銘柄を徹底比較!おすすめはどれ?という話題でした。
本日も、最後までご覧いただきありがとうございました。