こんにちは、せーじんです。
今週は、米国のCPI(消費者物価指数)が発表されたよ。
いま問題になっているインフレの進行度合いを示す超重要指標だね
インフレが進むと株価が下がりやすいんだよね。
そろそろインフレもピークするって話だけど、どうなったのかな?
なんと、前月よりさらにインフレが進んでました!
40年ぶりの前年比9.1%!
米CPI、前年同月比9.1%上昇に加速-FRBへの圧力強まる
Olivia Rockeman
2022年7月13日 21:36 JST 更新日時 2022年7月14日 1:14 JST
- 総合CPI、前月比1.3%上昇-2005年以来の大幅な伸び
- 前月比の伸びはガソリンや食品価格、住居費の上昇を反映
6月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比で約40年半ぶりの高い伸びとなった。米金融当局は積極的に利上げを実施するとの決意を固める可能性が高いが、それは景気拡大の流れを大きく損なうリスクを伴う。
キーポイント |
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総合CPIは前年同月比9.1%上昇-1981年11月以来の高い伸び ブルームバーグ調査のエコノミスト予想中央値は8.8%上昇、5月は8.6%上昇だった 前月比では1.3%上昇-2005年以来の大幅な伸び 市場予想1.1%上昇、5月は1%上昇 変動の大きい食品とエネルギーを除くコアCPIは前年同月比5.9%上昇 予想中央値は5.7%上昇、5月は6%上昇前月比では0.7%上昇市場予想0.5%上昇、5月は0.6%上昇 |
総合CPIの前年同月比の伸びが市場予想を上回るのはこれで4カ月連続。また、前月比での伸びはガソリン価格や住居費、食品コストなどの上昇を反映した。
今回の統計は物価圧力の勢いが強く、かつ経済全般に広がっており、実質賃金に一段と影響を与えていることをあらためて確認する内容となった。米金融当局はこの結果を受けて、需要抑制に向けた積極的な政策方針を維持する見通しだ。中間選挙を控えて支持率が低下しているバイデン大統領や議会民主党にも一段の圧力がかかるとみられる。
BMOキャピタル・マーケッツのシニアエコノミスト、サル・グアティエリ氏は「インフレは鈍化しているどころか、加速している」とリポートで指摘。「7月のガソリン価格低下や伝えられている小売りの値引きは物価上昇の勢いを抑える一助になるだろうが、家賃を中心にコア指数に見られる広範な圧力はインフレがまだしばらくはピークに達しない可能性があり、根強い高水準が想定以上に長期化する可能性を示唆している」と記した。
(以下省略)
引用元:Bloomberg
全文は引用元をご覧ください。
40年ぶりのインフレ!?
しかも、インフレはまだピークに達していないというエコノミストもいるらしいね
こんなに物価が上がったら、ご飯が食べれなくなっちゃうよ(怒)
だからFRBは前代未聞の1%利上げをするかもしれないと市場は想定しているよ
通常の利上げは0.25%だよね。通常の4倍か!
ということで、1週間の市場の動きを観察していきましょう。
- 株式市場は、中国が大幅下落、米国も下落
- 仮想通貨は、ビットコイン、イーサリアムともレンジ相場に
- 債券は、米長期国債が大きく上昇
- コモディティは、天然ガスが大幅上昇、原油・貴金属・農作物が大きく下落
- 米国債利回りは、逆イールドが長期化し、幅も大きくなっている
- 為替は、円安再加速し一時139円突破
せーじんのポートフォリオについてはこちら
今週の株式市場を確認しよう!
日本だけが株価上昇、中国株は大幅下落
それでは、今週の世界の株式市場の値動きを確認しましょう。
指数 | 週単位 | 月単位 | 年初来 | 1年間 |
---|---|---|---|---|
日経平均株価 | 1.02 | 1.35 | -6.96 | -4.34 |
TOPIX | 0.27 | 1.32 | -5.01 | -2.05 |
NYダウ | -0.16 | 4.54 | -13.90 | -9.80 |
S&P500 | -0.93 | 5.36 | -18.95 | -10.72 |
ナスダック総合 | -1.57 | 7.57 | -26.80 | -20.62 |
ラッセル2000 | -1.62 | 5.51 | -22.48 | -19.53 |
英国100 | -0.52 | 1.62 | -3.05 | 2.15 |
ユーロ・ストックス50 | -0.84 | 1.44 | -19.10 | -13.84 |
FTSE中国A50 | -4.33 | 0.39 | -10.21 | -15.42 |
香港ハンセン | -6.57 | -2.63 | -13.25 | -27.52 |
今週は日本だけがプラスかあ。
中国はすごい下がり方だね
ナスダックとラッセルは大きめに下がってるけど、他は小幅だね。
空前のインフレ発表の割には、おとなしい値動きだなあ
では、1%以上の上昇を見せた指数を確認していきましょう。
- 日経平均
先週は、日米欧の多くの指数が1%以上上昇しましたが、
今週は、日経平均のみが1%以上上昇しました。
米国も欧州も下がってるのにね
一段と進んだ円安が好感されてるんだね
では、次に1%以上下落した指数を確認していきましょう。
- NASDAQ総合、ラッセル2000
- 中国A50、香港ハンセン
中国A50は▲4.3%、ハンセンは▲6.6%かあ。
中国はとんでもない下落だね
NASDAQやラッセルは1%台だから、中国に比べればかなり小さいマイナスだね
S&P500は5月の高値で反落!下落トレンド続く
この1週間のS&P500ETF、SPYの株価チャートを確認していきましょう。
薄青:5日移動平均 青:20日移動平均 赤:60日移動平均 黄:5月底値・6月上値
CPIの発表があった7月13日から、15日まで下落してるね。
前回の安値付近で止まってるし、
40年ぶりのインフレにしては大きな下落にはならなかったよ
そんで、金曜日には上昇してるんだね
ある程度のインフレは織り込み済みだったんだね。
強い抵抗線である黄色いラインを、今度こそブレイクできるかな?
ブレイクできなくて、また下落することもある?
十分ありうるね
移動平均線を見ると、
- 短期と長期が下向きですが、中期線が上を向きました
- 上から長期、短期、中期の順に並んでいる
MACDは引き続き上昇傾向です。
年始からの下落トレンドが、ついに上昇トレンドへ転換するのか?
そんな気配が出てきていますね。
各セクターの状況を確認
ヒートマップを確認しよう
セクターごとの好不調を、ヒートマップで確認しましょう。
ヒートマップは、市場の動きが一眼でわかっちゃうよ!
ヒートマップの詳しい説明はこちらの記事をご覧ください
ヒートマップの見方
今週1週間のパフォーマンスはこちら
今週は左半分は赤、右は緑が多いね
左側は株式、右側は債券やコモディティだね。
ヒートマップから読み取れる、
プラス幅の大きかったセクターと、マイナス幅の大きかったセクターを見ていきましょう。
上昇したセクターは、半導体、天然ガス、米長期国債など
まずは、今週の市場で上昇しているセクターを確認していきましょう。
- 半導体
- 住宅建設
- 天然ガス
- 米国債
- 社債
株は上げてるセクターが少ないね
注目してほしいのは債券だね。
最近は利上げが続いていたから債券価格は下がりっぱなしだったけど、ようやく上昇が始まったよ
米長期国債のETF:EDVのチャートです。
短期移動平均線が中期移動平均線を上抜け、MACDも上昇傾向を示しています。
米国債は底を売ったかのような動きを見せていますね
今週調子の良かったセクターを取り上げた過去の記事はこちら。
興味があれば、ぜひご覧ください。
マイナスのセクターは、エネルギー、バイオ、中国、貴金属、原油、農作物など
次に、マイナスリターンのセクターを探してみましょう。
マイナスのセクターは多いので、S&P500以上に下落したものをピックアップします
- エネルギー
- コミュニケーション
- 素材
- 資本財
- バイオテクノロジー
- 小売
- 中国、日本、欧州
- 金、金鉱、銀、プラチナ、パラジウム
- 原油
- 穀物、とうもろこし、コーヒー
日本株も入ってるのは、為替の影響だよね
そうそう。このマップは全部ドル建ての上下だけど、最初に紹介した一覧表は円建てだったから、全然違う結果になってるんだよ
そのほかを見ると、株、エネルギー、貴金属、農作物と、国債以外のセクターが幅広く下落してるね
コーヒーやパラジウムは10%を超える下落!
- グロース ▲1.49%
- バリュー ▲0.62%
今週はグロースは下落しましたが、バリューは小幅な下落に留まりました。
先週と比較しよう
先週のヒートマップと比較してみましょう。
これが先週のヒートマップです。
続いて、今週のヒートマップをもう一度見てみましょう。
半導体や天然ガスは、2週連続の大幅上昇だね
逆に貴金属や農作物は2週連続の下落だよ。
コモディティの強さも、かげりが出てきたね
米国の金利を見ていきましょう
まずは、米国10年債の金利チャートを確認しましょう。
おお、今週はまた下がってるね!
下落傾向が続いていた10年国債の金利は先週反転上昇しましたが、今週は再び下落に転じました。
高値を切り下げながら、徐々に下落していく傾向にあるように見えます。
今週の取引は、3%を割って2.921%で終えています。
ふたたび3%を超えたところで今週を終えています。
次に米短期金利(2年国債)も確認しましょう。
短期金利は、長期金利とは異なり今週はやや上昇しています。
2年債金利は、今週3.128%で引けていますね。
今週も長期金利よりも短期金利の方が大きいってことは?
長短金利差(10年債金利ー2年債金利)を確認しましょう。
先週発生した逆イールドが今週も継続しています。
今年4月と6月、2019年8月に発生したと比較しましょう。
過去3回の逆イールドは1日〜5日で解消していましたが、今回はすでに9日続いています。
そして、過去3回と比較すると逆イールドの幅が非常に大きくなっています。
逆イールドが発生すると、数ヶ月から2年程度で景気後退が訪れると言われています。
すでに報道されていることではありますが、本格的な景気後退入りが近づいてきていると考えた方が良いでしょう。
ところで、金利差が拡大とか縮小するとどうなるんだっけ?
長短金利差の縮小は、主に金融セクターへマイナスの影響を与えます。
これは、銀行をはじめとする金融機関は、長短金利差から収益を上げているからですね
いつもこの通りになるとは限らないけどね
ビットコイン、イーサリアムともレンジ相場入り
仮想通貨はどうなったんだろう?
では確認していきましょう
まず、ビットコインから
薄青:5日移動平均 青:20日移動平均 赤:60日移動平均 黄:5月抵抗線
なんだか上がりも下がりもしてないね
先週はダブルボトムをつけて上昇しそう、って言ったけど前回高値の2万2000ドルで折り返したね。
2万ドル〜2万2000ドルのレンジ相場になってきたよ
つづいて、イーサリアムを確認していきましょう。
イーサリアムもビットコインと似てるね。
やっぱりレンジ相場になってるよ。
そうだね。最近は、イーサリアムはビットコインと似たような値動きをしているね
円安が再加速!一時139円突破
ドル円の為替レートも確認していきましょう
今週は、また円安が進んだね!
インフレがなかなかピークアウトしないことで、米国の金利上昇がまだ続くことを見込んでいるのかな?
円安はしばらく続きそうだね。
ところで、円高とか円安になると、どうなるんだっけ?
- 円高になると、
-
日本円からドル建て資産への投資はしやすくなりますが、円換算の資産評価額は減少します。
- 円安になると、
-
円換算資産評価額は増加しますが、円での投資はしにくくなります。
為替と資産の関係については、こちらの記事で解説しました。
まとめ
ということで、7月第3週の世界の市場の動きを見てきました。
今週発表された消費者物価指数は、約40年ぶりの高水準となる前年同月比+9.1%でした。
前月やエコノミスト予想を上回り、米国のインフレがまだ加速していることを示しました。
この結果により、FRBの更なる利上げを警戒して株価暴落、、、
とはならず、今週の米国市場は小幅な下落にとどまりました。
金利上昇は織り込み済み、底打ち間近ということなのでしょうか?
先の見えない相場は、まだまだ続きます。
株以外を見ると、債権は好調が続いていますが、コモディティの多くは大きく下落しています。
株式市場は
米国では多くのセクターの株価が下落しました。
上昇したセクターはごくわずかです。
セクター別に見ると、
上昇したセクターは、半導体、住宅建設
下落したセクターは、エネルギー、コミュニケーション、素材、バイオなど
グロース、バリュー共に下落しましたが、バリューの方が小幅な下落でした。
その他の市場は
エネルギーは、天然ガスは大きく上昇、原油は大きく下落
貴金属は、金・銀・金鉱・プラチナ・パラジウムが全て大きく下落
農業商品は、穀物・とうもろこし・コーヒーが大きく下落
債券は、上昇しました。
仮想通貨市場は、ビットコイン、イーサリアムはレンジ相場に入っています。
為替は、大きく円安が進み一時139円を突破しています。
上に下に、大きく揺さぶられる相場が続いています
今週発表されたCPIで、米国のインフレがまだ加速していることが示されました。
にもかかわらず下落幅は小さいもの。
2022年初から続く下落相場の底を打ったかのように見えてきました。
が、先週発生した逆イールドが長く、深くなっており、今後の米国経済は景気後退のリスクが大きくなっています。
今後の米国株がどうなるのか。
- 7月26-27日のFOMC
を楽しみに待ちましょう。
いつ底を打つのか、それは誰にもわかりません。
強気だった個人投資家も、大きく売りに傾きました。
そんな流れの中上昇を始めた株価ですが、
これで底を打ったのか、一時的な上昇なのか、それは誰にもわかりません。
今後も日々さまざまな報道が為され、株価も右往左往が続くでしょう。
暴落しても慌てず、暴騰しても落ち着いていられるようなポートフォリオを組み、
日々の生活を相場に振り回されないようにしましょう。
株のバーゲンはいつまで続くのか?
長期インデックス投資では、日々の株価の上下は無視しよう
長期的に資産形成をするには、信頼できる投資先にしっかりと分散投資して、あとはゆっくりとすること。
長期で見れば、自然に資産は増えていきますよ。
- 信頼できる銘柄(指数)への投資であること
- 適度な分散
- 余力(現金)を残しておく
短期的な上げ下げはありますが、今回紹介している指数は世界の中心的な株式指数です。
こういった指数へ長期で投資するときは、日々の株価は無視しましょう!
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この下落相場で、CFDとレバ投信は大ピンチです
【7月第3週】米国インフレは40年ぶりの前年比9.1%!まさかの1%利上げ?という話題でした。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。