こんにちは、せーじんです。
金曜日に、米国のCPI(消費者物価指数)が発表されたね。
市場にとって、すごく重要な指標なんだよ
へ〜、どうだったの?
前年比8.6%と、直近では最高になったよ。
インフレが収まることが期待されてただけに、市場はすごく反応したね
すごく反応ってことは・・・?
すっごく下がったよ
ぐは!
参考となる報道記事はこちら
インフレが進むと株価が下落しやすいのは、何回か言ってたね
米国の金利政策を担当するFRBの使命は、この2つ
- 物価の安定
- 雇用の安定
株価の安定は、この2つの次に重視する項目なんです。
現在強烈なインフレが進み物価の安定を対策することが必要な状況です。
物価安定のために金利を上げることが考えられますが、
金利上昇の副作用として景気が停滞し雇用が弱まるリスクがあります。
雇用の状況を見ながら適切に金利を上げていく必要があるってこと
今回の雇用統計で雇用が順調ということがわかったってことは?
心置きなく金利を上げられるってこと
あー、それで下がってるのね
ということで、1週間の市場の動きを観察していきましょう。
- 株式市場は、米国・欧州は下落、日本・中国は上昇
- 仮想通貨は、ビットコイン、イーサリアムとも下落
- 債券は、米長期国債が大きく下落
- コモディティは、天然ガス・原油・金が上昇、プラチナ・パラジウムが大きく下落
- 米国債利回りは長期・短期とも急上昇、金利差は大きく縮小
- 為替は、急激な円安が進む
せーじんのポートフォリオについてはこちら
今週の株式市場を確認しよう!
日中上昇、欧米下落の傾向続く
それでは、今週の世界の株式市場の値動きを確認しましょう。
指数 | 週単位 | 月単位 | 年初来 | 1年間 |
---|---|---|---|---|
日経平均株価 | 0.23 | 5.28 | -3.36 | -3.88 |
TOPIX | 0.51 | 4.23 | -2.47 | -0.56 |
NYダウ | -4.58 | -2.49 | -13.61 | -8.95 |
S&P500 | -5.05 | -3.06 | -18.16 | -8.16 |
ナスダック総合 | -5.60 | -3.94 | -27.52 | -19.40 |
ラッセル2000 | -4.40 | 0.42 | -19.82 | -22.93 |
英国100 | -2.86 | -1.36 | -0.91 | 2.57 |
ユーロ・ストックス50 | -4.88 | -2.81 | -16.27 | -12.78 |
上海総合指数 | 2.80 | 6.50 | -9.75 | -8.49 |
香港ハンセン | 3.43 | 9.59 | -6.80 | -24.39 |
米国と欧州の指数はかなり下がっちゃってるねえ
日本と中国は上がってるよ
先週と同じ状況が続いてるね。
欧米の下落幅はかなり大きくなってるけど
では、1%以上の上昇を見せた指数を確認していきましょう。
- 上海総合、香港ハンセン
先週は、日本と中国の指数が大きく上昇しましたが、
今週は、中国の指数が1%以上上昇しました。
日本も上昇はしてたけど、1%までは届かなかったね
CPI発表が日本と中国の市場が閉まった後だったからね。
日本と中国も週明けはかなり下落するかもね
では、次に1%以上下落した指数を確認していきましょう。
- S&P500、ダウ平均、ナスダック100、ラッセル2000
- 英国100、ユーロストックス50
S&P500とナスダック100は5%以上も下げてるよ!
他も3%、4%とものすごい下げだね
年初来で見ると、ナスダック100は▲27.52%、S&P500は▲18.16%。
かなり大きな下落幅になってるね
S&P500はCPI発表で大幅下落!年初来最安値でストップ
この1週間のS&P500ETF、SPYの株価チャートを確認していきましょう。
薄青:5日移動平均 青:20日移動平均 オレンジ:60日移動平均 黄:2022年最安値
木曜日と金曜日にすごく下げてるね!
金曜日のCPI発表によるものだね
金曜日は、年初来最安値(チャート中の黄色ライン)付近の389.80ドルで引けました。
あわわ、どんだけ下げるのよ〜
最安値を割ったらまだまだ下がるだろうね。でも、この最安値で反発できればダブルボトム形成で上昇する、なんてこともあり得るかも。
どっちになると思う?
先のことはわからんけど、金曜日に出来高が急増してるからね。
下げ圧力がかなり大きいから、底値を割るかも
どこかに希望はないのかね?
移動平均線を見ると、
- 短期線と長期線は下向き、中期線が横向き
- 短期線が中期線を追い越し、上から長期、短期、中期の順に並んでいる
トレンドが見えにくいですね。
各セクターの状況を確認
ヒートマップを確認しよう
セクターごとの好不調を、ヒートマップで確認しましょう。
ヒートマップは、市場の動きが一眼でわかっちゃうよ!
ヒートマップの詳しい説明はこちらの記事をご覧ください
ヒートマップの見方
今週1週間のパフォーマンスはこちら
うわ!今週はまた真っ赤だねえ
かなり明るい赤が多いね。ただ、チラホラと緑もあるよ
ヒートマップから読み取れる、
プラス幅の大きかったセクターと、マイナス幅の大きかったセクターを見ていきましょう。
上昇したセクターは、中国株、金、天然ガス、穀物など
今週の市場を、よくみていきましょう。
- 中国株
- 金
- 天然ガス
- 穀物、とうもろこし
株式は中国だけが強かったね
あとは、金・天然ガス・農作物とコモディティが強かったんだね
今週調子の良かったセクターを取り上げた過去の記事はこちら。
興味があれば、ぜひご覧ください。
マイナスのセクターは、テクノロジー・金融・一般消費財・不動産など
次に、マイナスリターンのセクターを探してみましょう。
マイナスのセクターは多すぎるから、S&P500以上にマイナスのセクターを紹介しましょう
- テクノロジー、半導体
- 金融、銀行
- 一般消費財
- 素材
- 不動産
- バイオテクノロジー
- 輸送
- 先進国
ここには載ってないけど、国債や銀、プラチナなどもマイナスだったよ
ほとんどのセクターがマイナスだったんだね
- グロース ▲5.94%
- バリュー ▲4.22%
今週はグロース、バリューともに大幅マイナスでしたが、比較するとバリューの方が小幅なマイナスでした。
先週と比較しよう
先週のヒートマップと比較してみましょう。
これが先週のヒートマップです。
続いて、今週のヒートマップをもう一度見てみましょう。
今週は真っ赤だねえ。気分が悪いよ
米国の金利を見ていきましょう
まずは、米国10年債の金利チャートを確認しましょう。
米10年債の利回りは、金曜日に再び急上昇しました。
この上昇により、5月上旬に記録した最高値付近の3.1%に到達しています。
次に米短期金利(2年国債)も確認しましょう。
短期金利は今週一貫して上昇していましたが、金曜日に非常に大きく上昇しています。
長短金利差(10年債金利ー2年債金利)を確認しましょう。
長短金利差はゆるやかに拡大していましたが、特に金曜日に大きく縮小しました。
やはりCPIの発表が大きな影響を与えていますね。
ところで、金利差が拡大とか縮小するとどうなるんだっけ?
長短金利差の縮小は、主に金融セクターへマイナスの影響を与えます。
これは、銀行をはじめとする金融機関は、長短金利差から収益を上げているからですね
いつもこの通りになるとは限らないけどね
仮想通貨はどうなった?
仮想通貨はどうなったんだろう?
では確認していきましょう
ビットコインは大きく下落
まずはビットコインから!
今週のチャートはこちら。
ビットコインは一すごく下がってるねえ
また3万ドルを割って、年初来安値付近に落ちてきたね。ここで反発できるかな?
イーサリアムも大きく下落
イーサリアムはどうなったの?
イーサリアムもビットコインと似てるね。
かなり大きく下落してるよ
ただ、イーサリアムは年初来安値をブレイクしてさらに下落してるよ。
ビットコインよりさらに弱さを感じるね
円安が急加速!134円を突破!
ドル円の為替レートも確認していきましょう
先週は円安に転換したけど、今週はさらに円安が進んでるね
そうだね。先週130円を突破したかと思ったら、今週はもう134円だからね。ここにきて金利が急上昇したし、ドルはさらに大きく買われそう
ところで、円高とか円安になると、どうなるんだっけ?
- 円高になると、
-
日本円からドル建て資産への投資はしやすくなりますが、円換算の資産評価額は減少します。
- 円安になると、
-
円換算資産評価額は増加しますが、円での投資はしにくくなります。
為替と資産の関係については、こちらの記事で解説しました。
まとめ
ということで、6月第2週の世界の市場の動きを見てきました。
今週は、欧米の株が大きく下落し、中国が大きく上昇しました。
米国時間金曜日にCPI(消費者物価指数)が発表され株価が下落したのですが、
発表されたのが日中の市場が閉まった後だったため。
週明けの日本市場は下落する可能性が高いと感じています。
- 総合CPIは前年同月比8.6%上昇(前月8.3%上昇、市場予想8.3%上昇)
- 前月比では1%上昇(市場予想は0.7%上昇)
- 変動の大きい食品とエネルギーを除くコアCPIは前年同月比6%上昇(前月6.2%、市場上昇予想5.9%上昇)
- 前月比では0.6%上昇
インフレが収まる傾向にあるという想定は崩れました。
これによりインフレを抑えるためにFRBはさらに積極的な利上げをする必要があり、
企業の収益を圧迫し株価が押し下げられています。
↓
FRBによる積極的な利上げを後押ししている
と受け取られ、株価は下落しています。
株式市場は
インフレの加速を受けて、欧米の株価が下落しました。
セクター別に見ると、
上昇したセクターは、中国株のみ
特に大きく下落したセクターは、テクノロジー、金融、一般消費財、不動産など
グロース、バリューともにが大きく下落上昇しましたが、比較するとバリューのほうがやや小幅な下落でした。
その他の市場は
エネルギーは、天然ガスは大きく上昇、原油はやや上昇
貴金属は、金が上昇、銀はやや下落、プラチナ・パラジウムは大きく下落
農業商品は、コーヒーが大幅下落、穀物ととうもろこしは大きく上昇しています。
債券は、大きく下落しました。
仮想通貨市場は、ビットコイン、イーサリアムともに下落です。
為替は、大きく円安が進んで134円を突破しています。
上に下に、大きく揺さぶられる相場が続いています
ここ2週間ほどはインフレの落ち着きを想定して相場も回復していましたが、
金曜日発表のCPIでその希望は砕かれました。
金曜日にグロースを中心に大きく下落しました。
インフレを退治することができれば、強い米国市場が帰ってくると信じています。
が、それがいつなのか、1週間後なのか、1ヶ月後なのか、1年後なのか、それは誰にもわかりません。
今後も日々さまざまな報道が為され、株価も右往左往が続くでしょう。
暴落しても慌てず、暴騰しても落ち着いていられるようなポートフォリオを組み、
日々の生活を相場に振り回されないようにしましょう。
こういった下落相場は積み立て投資にとって株の安売りセールのようなもんだよ
そう考えれば、積み立て続けられるかも
長期インデックス投資では、日々の株価の上下は無視しよう
長期的に資産形成をするには、信頼できる投資先にしっかりと分散投資して、あとはゆっくりとすること。
長期で見れば、自然に資産は増えていきますよ。
- 信頼できる銘柄(指数)への投資であること
- 適度な分散
- 余力(現金)を残しておく
短期的な上げ下げはありますが、今回紹介している指数は世界の中心的な株式指数です。
こういった指数へ長期で投資するときは、日々の株価は無視しましょう!
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2021年4月から、ETF・レバレッジ投資信託・CFDのリターン比較実験をしています。
毎月経過を報告していますので、ぜひご覧ください。
どれが一番儲かるのかな〜?
【6月第1週】前月比39万人増で好調な雇用統計!株価は好調・・・ではないですねという話題でした。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。