こんにちは、せーじんです。
2021年2月以降、情報技術(テクノロジー)セクターが振るわないですね。
ここ数年はアップルやマイクロソフトなどのテクノロジー銘柄が圧倒的に強かったのですが、
その流れが変化しています。
ここ3ヶ月のヒートマップを見ても、一目瞭然ですよ
マップ左の中央付近にあるテクノロジーは、マイナスを示す赤色になっています。
大幅上昇を示す明るい緑色は、金融、エネルギー、素材が目立ちますね。
ほんとだ。あんなに強かったテクノロジー銘柄が、ここまで弱くなるなんて信じられないね
情報技術の不調に引きづられるように、ナスダックもずるずる下落し、S&P500やダウ平均に遅れをとる事態となっています。
が、5月下旬に流れが変わりそうなムードが出ています。
特に5月20日(米国時間)の市場は非常に熱かったですね。
- 仮想通貨のセリングクライマックスからの、大幅リバウンド!
- その上昇に歩調を合わせるように、情報技術も上昇!
今回は、復調の気配が漂ってきたテクノロジーセクターのETFを紹介していきましょう。
2021年5月17日、株価指数に加えて、コモディティでもCFDが使えるようになりました。
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今回登場するETFは、この3つ
情報技術・テクノロジーETFって言っても、また色々あるんでしょ?
そうだね。情報技術セクター全体をカバーするメジャーなETFっていうとこの3つになるかな
- テクノロジーセレクト・セクター SPDR ファンド(XLK)
- バンガード・米国情報技術セクターETF(VGT)
- Direxion デイリー テクノロジー株 ブル 3倍 ETF (TECL)
それでは、一覧表にしてみてみましょう!
ティッカー | XLK | VGT | TECL |
運用会社 | ステートストリート | バンガード | ディレクション |
設定日 | 1998.12.22 | 2004.1.30 | 2008.12.17 |
総資産 | 381億6200万ドル | 422億3800万ドル | 18億9800万ドル |
出来高 | 8,411,888 | 312,217 | 2,352,779 |
分配金 | 0.80% | 0.69% | 0% |
経費率 | 0.12% | 0.10% | 0.95% |
レバレッジ | なし | なし | 3倍 |
TECLは3倍レバレッジ商品
TECLは3倍レバレッジの商品だから、注意が必要だね
上がるときはものすごく上がるけど、下がるときもものすごく下がるんだよね。
元の指数が横ばいでも、少しずつ減価していくよ。上昇の流れに乗る時に使うのがベストだね。
せーじんは長期保有していますが。
TECLについてはこちらでも紹介しています。
レバレッジETFのリスクについては、こちらの記事で紹介していますのでぜひご覧ください。
経費が最も安いのはVGTだけど、XLKもほとんど同じくらい
経費はVGTがすごく安いね
さすが安さに定評のあるバンガードだよね。0.10%は安い!
XLKも経費率が0.12%と非常に安いですから、差はほんの少しだけです。
資産総額はVGT、流動性はXLKが最も優れています
資産総額は、VGTが大きいね
そうだね。ただ、流動性(出来高)はXLKがダントツに大きいから、機関投資家などはXLKの方が売買しやすいだろうね
TECLは、資産総額が小さい割に出来高が大きいね。
短期売買している人が多いんだろうね。
買ったり売ったりを、週に何度も繰り返してるのかな
普通の個人投資家なら、VGTやTECL程度の出来高があれば困ることはありませんよ。
株価チャートでリターンを確認しよう!
ではリターンを確認しましょう。
わかりやすいように、S&P500のETF・VOOと、NASDAQ100のETF・QQQとの比較で見ていきます。
2021年初来ではS&P500を下回る失速ぶり
まずは、2021年初来の株価チャートを確認しましょう
テクノロジー株は、S&P500よりも下だね。イメージと違うなあ
元がイマイチなだけに、3倍レバレッジをかけたTECLの動きも冴えないね
XLKとVGT、それにQQQも、ほとんど同じように動いてるね
QQQの構成銘柄は、テクノロジー銘柄が多いからね
2020年初来で見ると、コロナ前高値を超えたばかり!
コロナショックを挟んだ、2020年初来の株価チャートを確認しよう!
2020年初めから見ると、テクノロジーはすごいリターン!
ここでもナスダックとほぼ同じ値動きなんだね
VOOは2020年8月には回復してたけど、
テクノロジーETFはそれより早い6月にコロナ前高値に回復だね。
コロナショックでの下落率を比較しよう
それにしても、コロナショックの時のTECLは、すごい落ち込みだね
実際に、どんな下落だったのか数値で比較しようか
TECLは75%下落!!
レバレッジETFだから仕方ないね。
でも、XLKとVGTは、S&P500よりも下落が小さいね
長期(10年間)リターンを確認しよう
10年間の長期リターンを確認しましょう
とりあえず赤いチャートは置いておいて、気づいたことはある?
10年間で見ると、XLKとVGTはS&P500をはるかに上回ってるね!
そうだね。XLKとVGTの間にも大きな差ができてるね。
ほんとだ!50ポイントも差がついてるね。
VGTはナスダックよりも上か〜
XLKとVGTは少し違うみたいだね。これから、構成銘柄を確認しよう
最後に一言いい?
TECLすごすぎ!!
構成銘柄を比較。銘柄数は違っても、上位陣は同じ顔ぶれ
構成銘柄の比較をしてみましょう。
ETF | 構成銘柄数 |
XLK | 76 |
VGT | 332 |
それぞれのETFの構成銘柄の上位10銘柄です。
No | XLK、TECL | % | VGT | % |
---|---|---|---|---|
1 | アップル | 21.66 | アップル | 20.26 |
2 | マイクロソフト | 20.18 | マイクロソフト | 16.42 |
3 | ビザ | 4.19 | エヌビディア | 3.37 |
4 | エヌビディア | 3.84 | ビザ | 3.35 |
5 | マスターカード | 3.48 | マスターカード | 3.08 |
6 | ペイパル | 3.15 | ペイパル | 2.65 |
7 | アドビ | 2.53 | アドビ | 2.21 |
8 | インテル | 2.48 | インテル | 2.14 |
9 | シスコシステムズ | 2.44 | シスコシステムズ | 1.95 |
10 | セールスフォース | 2.24 | セールスフォース | 1.90 |
- XLKとTECLは同じ指数(テクノロジーセレクトセクター指数)をベンチマークとしています
- VGTのベンチマークは、MSCI USインベスタブル・マーケット 情報技術セクターです
構成銘柄は3銘柄とも同じだね
ほんとだね。XLKとTECLは同じベンチマークだし、
VGTも順位がちょっと入れ替わってるだけでメンバーは同じだね
3つのETFは上位10銘柄は全て共通、VGTのみ一部の順位が違うだけです。
XLKよりVGTの方がよく分散されています
分散性を比較してみましょう
分散性に関する項目を抜き出すと、このようになります。
XLK | VGT | |
---|---|---|
構成銘柄数 | 76銘柄 | 332銘柄 |
上位10銘柄の割合 | 66.19% | 57.33% |
上位2銘柄の割合 | 41.84% | 36.68% |
構成銘柄数はVGTの方が4倍以上も大きいですね。
上位10銘柄の占める割合、上位3銘柄の占める割合ともにVGTの方が低く抑えられています。
VGTの方が分散性に優れていることを示しています。
TECLの1位、Dreyfus Government Cash Managementとは
この記事では、TECLの構成銘柄は指数のものを使用しました。
他のETFと比較しやすい様にするためです
では、実際の構成はどうなっているのでしょうか。
こうなってます。
TECLの構成比1位は「Dreyfus Government Cash Management」となっていますね。
これはなんなの?
TECLの構成比1位となっている「Dreyfus Government Cash Management」は、米国債または現金に投資する安全性の高いファンドです。
テクノロジーのレバレッジETFに国債?現金?
価格急変時の安全弁として組み込まれているのでしょう。
コロナショックが発生した2020年3月中旬ごろから、TECLやSOXLなど様々なレバレッジETFに組み込まれるようになっています。
まとめ
長らく市場平均をリードしてきた情報技術(テクノロジー)セクターが、
2021年2月以降、長期金利の急騰と株価の上がりすぎにより調整局面を迎えています。
そんなテクノロジーセクターに投資するETFのXLK・VGT、3倍レバレッジETFのTECLを比較しました。
TECL:3倍レバレッジで上昇も下落も非常に大きい
VGT:経費が安く、分散性に優れている
XLK:出来高が圧倒的に大きく流動性に優れる。経費もVGTと遜色ない
などの特徴があります。
しかし、
上位構成銘柄の顔ぶれは同じです。
したがってリターンも短期的には同じくらいですが、
10年ほどの長期で見ると分散性の高いVGTの方が高いリターンを記録しています。
VGTもXLKも、長期で見てもNASDAQ100と同等の高いリターンを誇っています。
また、値動きもNASDAQ100とほぼ同じ株価チャートです。
2021年5月20日テクノロジー爆上げ!調整終了なるか?
5月20日(木)の米国市場で、テクノロジー銘柄は今までの停滞を振り払うかのような上昇を見せました。
これが調整終了であることを、せーじんは願っています。
ただ、テクノロジーセクターは高PER銘柄が多く、金利上昇には弱いです。
金利が再び急上昇するようなら、テクノロジーの復活も中折れということになりかねません。
また、テーパリングの議論が再燃すれば、影響は避けられないでしょう。
とはいえ長期的には上目線です。
テクノロジーが滅びる未来はないでしょうし
長期的に見れば、今が押し目かもしれませんね。
テクノロジーセクターETFの選び方
最後に、せーじんの考えるテクノロジーセクターETFの選び方を紹介したいと思います。
テクノロジーの未来を強く信じており、暴落と高い経費にも耐えられるメンタルと信念を持っている投資家
⇨3倍レバレッジのTECLがおすすめ
機関投資家のような大規模な資産を運用しており、非常に高い流動性を重要視している
⇨資産総額と出来高が圧倒的に高いXLKがおすすめ
上記に当てはまらない、一般的な個人投資家
⇨わずかだが経費が安く、よく分散が効いていてリターンの高いVGTがおすすめ
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またレバレッジをかけた投資をすることもできますから、
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せーじんの資産状況はこちらの記事で解説しています。
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以上【XLK,VGT,TECL】テクノロジー復活!?情報技術ETFを徹底比較という話題でした。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。