こんにちは、せーじんです。
今回は、世界的に需要が急拡大している半導体の、関連銘柄を集めたETFを調査しましょう。
半導体ETFといえば、
です。
ヴァンエック・ベクトル・半導体ETF → ヴァンエック・半導体ETF
に変更されました。
「ベクトル」が取れただけね
SOXLは3倍レバレッジの半導体ETFですが、こちらはレバレッジがかかっていないETFです。
半導体ETFって、レバレッジETFのほうがメジャーですよね。不思議
他にも、ブラックロックからSOXXという半導体株ETFが出ていますが、楽天証券やSBI証券から投資することはできません。(2021.6.16現在)
半導体ETFって、おすすめなの?
や、
これから半導体は伸びるの?
という疑問へお答えできればと思います。
半導体については、こちらでも記事にしました。
3倍レバレッジETFのSOXLについては、こちらの記事です。
それでは、始めましょう
半導体の需要拡大は世界的に進む。供給は不足しています
半導体不足が世界的な問題になって1年くらい経つけど、いまだに解決の目処はついていないんだよ
そうなの?
ゲーム機や自動車などが品薄に。深刻な「半導体不足」がなぜ世界中で起きているのか?
2021.08.26
ゲーム機やパソコンなどが、人気商品を中心に昨年から品薄の状態が続いている。また、自動車は注文しても納車が数カ月先というケースもある。
コロナ禍の不景気でも、比較的売れ行きが良さそうな商品にも関わらず、なぜ積極的に販売されていないのか?こうした背景には2020年秋以降から特に目立つ、世界的な半導体不足がある。
産業のコメとも呼ばれる半導体は、家電や自動車、飛行機など、大小さまざまなモノに使われており、私たちの生活に欠かせない存在だ。今回は、世界で半導体が不足している要因と、デジタル化が進む中で期待される、半導体業界のニーズを考えていこう。
(以下略)
出典元:野村証券Webページ(EL BORDE)
半導体の不足は世界的に大問題となっています。
半導体が足りないために、スマホやPC、タブレットだけでなく、自動車や産業用機械、家電製品などあらゆる製造業に大きな影響を与え、減産や販売延期などが相次いでいます。
すごい問題になってるんだね。どうしてこんなことになってるの?
「需要の急拡大」、「供給体制のひっ迫」の2つの側面があるよ。
たくさんの理由があるんだね
そうだね。工場の生産能力はすぐに増やすことはできないし、半導体不足はしばらく続くだろうね
半導体が世界的に不足しているということは、
半導体は作ればそれだけ売れていくということ。
半導体の需要はこれからも拡大していくばかり。半導体メーカーは、業績を大きく伸ばしていけそうです!
SMHは半導体株を集めたETF
これからも伸びそうな半導体セクターに投資できるETFが、SMHです。
SMHの正式名称は、ヴァンエック・半導体株ETFといいます。
名称 | ヴァンエック・半導体株ETF |
---|---|
ティッカー | SMH |
資産総額 | 61億1700万ドル |
出来高 | 3,672,650 |
設定日 | 2011.12.21 |
配当利回り | 0.55% |
経費率 | 0.35% |
この表でどんなことがわかるかな?
えーと、、
資産総額が急激に増加中
資産総額が60億ドルほどと、そこそこ大きな規模のETFです。
さらに、この資産総額は素晴らしい勢いで増加しています。
SMHの記事の初稿時点(2020年12月)では41億ドルほどでしたから、
8ヶ月で50%も資産が増えています。
えー、すごい増えてるんだね!
設定日は2011年ですから、10年ほどの運用実績があります。
経費は低め、配当も低め
配当は1%を切っているくらいですから、配当目当てに買う株ではないですね。
経費率は0.35%と、激安ではありませんが割安な範囲に収まっています。
SMHの構成銘柄を確認しよう
ヴァンエック・半導体ETFは米国籍のETFです。
ベンチマークの指数は、MVIS®USListed Semiconductor 25Index(MVCMH)
日本語に訳すと、「MVIS®米国上場半導体25指数」となります。
半導体セクターを中心に、米国で上場する時価総額および流動性の高い25銘柄に投資します。
各銘柄の保有率は20%以下です。
投資先が25銘柄かあ。かなり少なめだね
台湾のTSMCが14%でトップ、エヌビディアやインテルが続きます
では、どんな銘柄に投資しているのか確認していきましょう
順位 | ティッカー | 名称 | ファンドの割合 |
---|---|---|---|
1 | TSM | 台湾セミコンダクター・M | 13.90 |
2 | NVDA | エヌビディア | 10.82 |
3 | ASML | ASMLホールディング | 6.87 |
4 | ADI | アナログ・デバイセズ | 5.72 |
5 | AMD | アドバンスド・マイクロ・デバイセズ | 5.39 |
6 | AVGO | ブロードコム | 4.88 |
7 | QCOM | クアルコム | 4.88 |
8 | TXN | テキサス・インスツルメンツ | 4.65 |
9 | INTC | インテル | 4.52 |
10 | AMAT | アプライド・マテリアルズ | 4.16 |
上位10銘柄合計 | 65.79 |
組み入れ比率13.90%で第1位のTSMは、優れた技術で世界のトップを走る半導体企業です。
株価は右肩上がりに上昇していましたが、2021年2月に大幅下落した後は停滞しています。
黒:TSM 赤:S&P500(VOO)
2020年は非常に素晴らしい成長をしていましたが、2021年2月以降は横ばいが続いています。
2021年年初来で見ると、S&P500に負けてるんだよね
2位は組み入れ比率10.82%のNVDAです。
こちらも急成長株としてよく知られていますね。
先日は株式分割することで話題となっています。
NVDAはすごい上がってるね!
2020年3月から9月と、2021年3月以降に大きく上昇しています。
2020年9月から2021年3月までは、長期にわたり停滞していますね。
- 3位のASMLは組み入れ比率7%程度
- 4位以下は、組み入れ比率が6%程度以下となっています。
上位10銘柄の占める割合が66%程度と大きいように見えますが、投資対象は25社しかありません。
上位10銘柄で66%、下位15銘柄で34%のシェアですから、偏りは小さめと言えるでしょう。
投資対象はわずか25社ですが、偏りが小さくなるよう設計されたポートフォリオですね。
構成銘柄1位は台湾ですが、国別で見るとほぼ米国
国別の構成も確認していきましょう
1位米国が78%と圧倒的に大きな比率を占めています。
2位の台湾が14%ですから、この2カ国(地域)で90%以上と大半を占めています。
これにオランダ、フランスが続きます。
あれ?SMHって、アメリカの銘柄だけなんじゃなかった?
アメリカに「上場」している銘柄だけ。だから、アメリカに上場している外国銘柄も含まれるんだよ
SMHは、高くて安定したリターンを期待できる
SMHのリターンも確認してみましょう
SMH | 1か月 | 3か月 | 年初来 | 1年 | 3年 | 5年 |
---|---|---|---|---|---|---|
リターン | 0.21% | 8.46% | 23.22% | 65.44% | 38.37% | 34.09% |
ここ1ヶ月はわずかな成長ですが、それ以上の期間で見れば非常に高いリターンですね。
直近の1年間では、なんと65%ものリターン!
3年と5年の年率リターンが30%を超えていますから、
今年だけが調子が良かったわけではないことがわかります。
すっごい伸びだね!
半導体は高い需要に支えられて、安定的に株価を伸ばしています。
チャートを確認しよう
では、実際の値動きをチャートで見てみましょう。
比較対象として、S&P500(SPY)とNASDAQ(QQQ)をチャートに入れています。
5年チャートを見ると、NASDAQをも圧倒するリターン
まずは5年チャートです。
黒:半導体(SMH) 青:NASDAQ(QQQ) 赤:S&P500(SPY)
5年で+300%ですと!
5年のリターンでは、+300%という圧倒的なリターン!
最強指数と言われるナスダック(+220%)をはるかに上回っています。
すごすぎる・・・
ただし、2018年のように一定期間を切り取るとS&P500やNASDAQよりリターンが低い場合があります。
黒:半導体(SMH) 青:NASDAQ(QQQ) 赤:S&P500(SPY)
こういった時にも保有し続けられるか、握力が試されます
2020年初来チャートを見てみよう
次は、2020年1月から今までの値動きを見てみよう!
コロナショック前後の動きを確認だね!
黒:半導体(SMH) 青:NASDAQ(QQQ) 赤:S&P500(SPY)
2020年初来で見ても、最強指数NASDAQ100を圧倒してるね
コロナショックからの回復局面では、2020年11月以降にNASDAQ100を上回っています。
S&P500よりは、一貫して上で推移していますね。
コロナショックの値動きを見て防御力を確認しよう
暴落への防御力はどうでしょうか。
コロナショック時のチャートを拡大して見てみましょう。
黒:半導体(SMH) 青:NASDAQ(QQQ) 赤:S&P500(SPY)
SMHは下落率が小さいように見えるね
数値で確認してみましょう
コロナ前の高値を回復したのは、NASDAQ100と同じくらいの時期。
下落幅ではNASDAQには及びませんが、S&P500と同等の防御力を持っていることがわかります。
毎回このような結果になるとは限りませんが、一応の目安として参考にはなるでしょう。
2021年初来チャートを見てみよう
では、最後に2021年の年初来チャートを確認しましょう。
2021年はグロースが弱い期間が長かったから、半導体はどうかな?
黒:半導体(SMH) 青:NASDAQ(QQQ) 赤:S&P500(SPY)
お!2021年も、半導体は指数を上回ってるね
2021年も、SMHはよく成長しています。
グロース株が出遅れ、8月下旬までNASDAQ100がS&P500に負けていましたが、、、
SMHは激しく上下しながら、しっかり伸びています!
まとめ
需要が拡大し続ける半導体
現在、半導体の供給不足が世界的に深刻な問題になっています。
スマホやPCだけでなく、自動車や家電、産業用機械などあらゆる製造業が強い影響を受けています。
半導体銘柄は、先程例に挙げた産業以外にも、
- 電気自動車や自動運転、
- クリーンエネルギー、
- 5G通信や将来控える6G通信の普及
など幅広い分野に影響を与える基幹産業となっており、今後の世界になくてはならない存在となっています。
今後も半導体需要は拡大こそすれ、縮小することは考えづらいですね。
半導体銘柄にまとめて投資するETF、SMH
その半導体銘柄をまとめたETFのうち、日本の証券会社から投資できるのが、SMHです。
SMHはわずか25銘柄で構成されたETFで、その大半は米国と台湾で占められています。
しかし、そのリターンは凄まじいものがあります。
SMHはこれまでも、NASDAQをも圧倒するリターンを出してきました。
今後も需要は大きくなるばかりです。
これからも大きなリターンを期待できますね。
SMHの大きなリターンと大きな値動きに、
さらに3倍レバレッジをかけた超刺激のETF、SOXLについてもこちらで解説しています。
せーじんのポートフォリオ
せーじんの資産状況と取引履歴を、毎月紹介しています。
ETF、レバレッジ投資信託、CFDのリターン比較実験
4月から、ETF・レバレッジ投資信託・CFDのリターン比較実験をしています。
毎月経過を報告していますので、ぜひご覧ください。
どれが一番儲かるのかな〜?
【SMH】ナスダックを圧倒する成長!半導体ETFをわかりやすく解説という話題でした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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