こんにちは、せーじんです。
2020年は、株式市場にとって波あり谷ありの実に激しい年となりました。
しかし、年末には日本も米国も大幅に上昇して2020年を終えましたね。
コロナショックや大統領選挙直前などの株価急落時にも、しっかりとホールドし続けた投資家が報われ、
底値で狼狽売りしてしまった投資家は後悔したのではないでしょうか。
そんな2020年の収益率を、8つの資産区分ごとにまとめて順位付けしたレポートが、2021年1月7日に三井住友アセットマネジメントから発表されました。
「2020年の各資産収益率、株式/為替市場の振り返り」というレポートです。
※画像をクリックすると三井住友アセットマネジメントウェブページに飛びます
今日は、このレポートに載っているデータが面白かったので、見ていきましょう。
8つの資産区分とは
このレポートでは、8つの資産区分ごとの収益率を出しているといいましたが、どのような区分でしょう。
それは、この8つです。
- 国内株式
- 国内債券
- 国内REIT
- 先進国株式
- 先進国債券
- 新興国株式
- 新興国際健
- 海外REIT
国内株式
日本の株価の収益率を示していて、このレポートではTOPIXを使用しています。
国内債券
日本の総合的な債券価格を示す「NOMURA-BP総合」を使用しています。
国内REIT
日本のREIT全銘柄を対象とする「東証REIT指数」を使って、ランキングを作成しています。
REITとは不動産に投資する投資信託です。
こちらの記事で詳しく説明しているので、ご存じない方はご覧ください。
先進国株式
先進国株式に使用しているのは、「MSCI コクサイインデックス」です。
このインデックスは日本を除く先進国22か国の株式で構成されていますが、65%は米国で占められています。
新興国株式
新興国株式には、「MSCIエマージングマーケットインデックス」を使用しています。
このインデックスは世界の新興国26か国の株式を対象としていて、中国が40%、台湾と韓国が10%、インドが7%を占めています。
先進国債券
先進国債券はFTSE世界国債インデックスを使用しています。
新興国債権
新興国債権にはJPモルガンガバメントボンドインデックスを使用しています。
海外REIT
海外REITにはS&P先進国REIT指数を使用しています。
お待たせしました。順位を見ていきましょう!
前置きが長くなってしまいましたが、順位を見ていきましょう。
こちらです。
1位は新興国ね!これからは新興国株を買えばいいのね!
ちがーう!
5年分の順位表を見てみてみよう
えー!毎年コロコロ変わるんだね
そう。毎年コロコロ変わるの。
2020年の1位は新興国株式。
新興国の大部分を占める中国、台湾、韓国の株価が好調だったことが要因ですね。
先進国株式は2位。
米国単独であれば+12.7%(S&P500・円換算)ですから成績は良いのですが、2020年は欧州が不調だったために新興国に後れを取りました。
3位は国内株式。
30年ぶりの高値更新で話題になった日経平均は+18%でした。
2020年の順位を確認すると、上位に株式、中位に債券、下位にREITが固まっています。
各資産区分の明暗がはっきりと分かれましたが、毎年このような傾向があるわけではありません。
大事なのは順位でなく、長期での収益率
順位は毎年コロコロ入れ替わる
5年間載ってるけど、順位ってコロコロ変わるんだね
そうだね。どの銘柄も上位になったり下位になったりしてるね。
国内株式を見ると、7位→2位→8位→4位→3位
鉄板と言われる米国を含む先進国株式も、4位→3位→6位→1位→2位
2020年最下位の国内REITも、1位→8位→1位→2位→8位
どの資産区分を見ても、ずっと上位の区分はなく、ずっと下位の区分もありません。
これじゃあ、どれに投資していいのか、わかんないよ
投資の目的は1位を取ることでなく、自分の資産を増やすこと
投資の目的を思い出してよ。
投資の目的?1位を取ること!
違うでしょ!自分の資産を増やすことだよね。
あなたが機関投資家であれば、他よりいい投資成績を出すことを目標としているかもしれません。
でも、個人投資家なら自分の資産を増やせればそれでいいはずです。
さらに、投資は1年で終わるものでなく長期で見るべきものです。
収益率の推移と合計を見ると面白い
じゃあ、このランキングは無意味だと?
いやいや、そうじゃないんだな。収益率の推移を見ていくと面白いよね。
もう一度ランキングを確認しましょう。
この表の各資産の収益率に注目しましょう。
2016年当初の資産を100とした場合の、各資産の各年末の資産はこの表のようになります。
これをグラフにすると、このようになります。
こうやって比較すると、どの資産が一番資産が増えているか、よくわかるでしょ
うん!緑色の2020年末のグラフをみると、先進国の株式がダントツだね!
2019年末(青のグラフ)時点では国内REITも同じくらいのリターンだったんだけどね。
そうだね。でも2020年はすっごいマイナスだったから急に減ったね。
注目すべきはもう一つ。
5年間でマイナスになっている資産はないということです。
これは、何かに投資していれば、大なり小なり資産を増やせたということです。
もちろん、今後のことはわからないけど。
2021年の順位を予想するのも面白い(これは完全に趣味です)
一番面白いのは国内REITです!
国内REITの順位は、1位→8位→1位→2位→8位
と推移してきています。
2020年に大きく資産を減らした分、その揺り戻しが2021年に来るかも…
以前せーじんが記事にした意見とも合致しているので、せーじんは少しだけ買い足してみます。
自信がないので少しだけね
まとめ
2020年の収益率を、8つの資産区分ごとにまとめて順位付けしたレポートが、三井住友アセットマネジメントから発表されました。
新興国株、先進国株、国内株が上位を占め、REITは下位に沈み、債券はその中間に集まるという結果でした。
ただ、この順位は毎年コロコロ変わるもので、単年度の収益ランキングに意味はありません。
それよりは、長期にわたって収益を生むのはどの資産か、ということに注目したいですね。
各資産の収益率を集計すると、2016年当初から2020年末までの5年間では、先進国株式が最も高リターンでした。
国内株式が2位となり、国内REITが3位でした。
そして5年間でマイナスになった資産はありませんでした。
以上、2020年の8資産収益率ランキング発表!でも重要なのは順位じゃないという話題でした。
本日も最後までご覧いただきありがとうございます。