こんにちは、せーじんです。
米国ジョージア州では、現地時間の1月5日に上院議員選挙が行われました。
ジョージア州の2議席を、民主党がすべて取ればトリプルブルーとなり、米国株の今後の値動きは
非常に不安定なものになるかもしれません。
現在開票作業が行われていますが、結果が気になるところです。
そんな中、2020年11月の大統領選挙以来絶好調な商品(コモディティ)があるんだよ
え、なになに?
それは、原油だよ!
今朝のブルームバーグのニュースでも、原油の好調さが記事になっています。
日本市場でも好調さを見せています。
今日は、この原油に投資するETFと、レバレッジをかけたブル型ETNを紹介していきます!
原油のETFは米国にもありますが
原油に連動するETFには、日本株、米国株ともありますが、
米国の原油ETFは、日本の証券会社から投資することはできません。
できるところもあるかもしれませんが、楽天証券とSBI証券ではできませんでした。
ダン高橋さんが以前よく話題にしていた、米国原油ETFの「USO」も投資できません。
なので、今日は広くたくさんの方が投資できる、日本株ETF から紹介していきます。
今回紹介する原油ETFは、この5種類です!
- WTI原油価格連動型上場投信 (1671)
- WisdomTree WTI原油上場投信 (1690)
- NEXT FUNDS NOMURA原油インデックス上場投信(1699)
- NEXT NOTES ドバイ原油先物 ダブル・ブル ETN (2038)
- NEXT NOTES ドバイ原油先物 ベア ETN (2039)
2038は、2倍レバレッジ商品ですね。
2039はベア商品ですから、原油価格と逆に動くものです。
まずは基本データを確認です!
ティッカー | 名称 | 資産総額 | 経費 | 分配金 | 投資対象 |
1671 | WTI原油価格連動型上場投信 | 75,964百万円 | 0.85% | 0% | 北米先物 |
1690 | WisdomTree WTI原油上場投信 | 150,114百万円 | 0.49% | 0% | グローバル先物 |
1699 | NEXT FUNDS NOMURA原油インデックス | 62,241百万円 | 0.50% | 0% | 北米先物 |
2038 | NEXT NOTES ドバイ原油先物 ダブル・ブル | 166,770百万円 | 0.80% | 0% | 日本先物 |
2039 | NEXT NOTES ドバイ原油先物 ベア | 3,563百万円 | 0.80% | 0% | 日本先物 |
資産総額は、レバレッジブル型の2038が最も大きいですね。
みんなギャンブラーなのでしょうか。
レバレッジなしで最も資産が大きいのは、1690です。
1690は経費が最も安く、選ばれる理由もわかります。
分配金は、どの商品もありません。
それにしても、1671の経費が高いですね。
レバレッジの2商品よりも高いというのは、目を疑ってしまいます。
直近3か月間は、非常に調子がいいですね
原油が好調な期間である、直近3か月間を見てみましょう。
比較のために、原油先物も入れてあります。
赤の1671、緑の1690、黄色の1699の3つは、ほぼ変わらない値動きですね。
投資対象となる地域は異なるのですが、原油価格は世界共通なのでしょう。
いずれも3か月で17%のリターンですから、上出来です。
そして、薄紫のブル型2038は、その3つを上回る32%のリターンです。
ベア型は、当然ですが下がっていますね。▲17%程度ですから設計通りです。
コロナショックでの大幅下落から、いまだ回復していません
次に、2020年初めからの1年間を見てみましょう。
青の原油先物を見ると、原油価格は、2020年2月下旬のコロナショック前から下落傾向にあったことがわかります。
コロナショックでも大きく下げていて、回復基調にはありますが戻しきっていない、という状況です。
さらに各ETFを見ると、原油価格よりもさらに回復が遅いですね。
ブル型はより大きく下げています。
レバレッジのリスクの大きさがよくわかりますね。
5年間を見ると、すべてのETFが大幅なマイナス
つぎに、5年間のチャートを確認しましょう。
非常に低調なリターンです。
各ETFとも50%以上のマイナスとなっています。
そして、ブル型はもちろん、ベア型まで大きなマイナスになっています。
これは、レバレッジETFのリスクの一つ、減価によるものですね。
注目したいのは、青の原油先物価格です。
原油先物価格は+30%なのに、各ETFは50%以上の大きなマイナスとなっています。
これだけの乖離が生じるのはなぜでしょう。
原油先物価格とETFは、乖離していく運命にあります
かなり難しい話になるので、簡単に説明します。
むずかしい話は分からんよ。
なるべく簡単にするね
今回紹介した原油ETFは、原油価格に連動するよう設計されています。
そのために、満期までの期日の異なる原油先物を保有していて、満期を迎える商品はロールオーバーしていきます。
どういうこと?
賞味期限が切れそうなものを売って、新しいものに買い替えるようなイメージかな
先物価格は、満期までの期間が長いほうが価格が高い状態と、期間が短いほうが高い状態と、両方があり得ます。
どちらの価格が高いかは時期によって異なりますが、おおむね満期までの期間が長いほうが価格が高いことが多いです。
そのため、ロールオーバーのときは、
価格の安いものを売って、
価格の高いものを買う
ということになり、保有する先物の枚数が減っていきます。
保有枚数が減るということは、資産の減少を意味しますから、その分だけETFの価格も減価しやすいのです。
要するにどういうこと?
先物に投資するETFは、減価しやすいってこと
それだけわかればいいや
価格の乖離については、野村証券株式会社の金融工学研究センターから出しているレポートに詳しく掲載してありますので、興味をお持ちの方はごらんください。
先物ETFへの投資は短期にしておいたほうが良いでしょう。
さらにレバレッジをかけるのであれば、なおさらですね。
せーじんならどうする
原油のETFは、長期的に右肩上がりというものではありません。
また、先物を対象とするETFですから、原油価格との乖離が大きく発生します。
短期的な値上がりに期待して投資するのはありだと思いますが、長期保有することは避けたほうが良いでしょう。
せーじんとしては、原油よりは金や銀に投資したほうがいいと思います。
以上、今好調!原油へ投資するETF3種とブル型ベア型2種を徹底比較!という話題でした。
本日も最後までご覧いただきありがとうございました。