こんばんは、せーじんです。
本日の話題は、日本のRCEP参加を記念して、RCEPとどういうものか確認しつつ、投資すべき参加国を探してみましょう。
最近ニュースでRCEP(アールセップ)っていうのをよく聞くけど、それってなに?
RCEPっていうのは、15の国の間で関税の撤廃や知的財産の取り扱い等のルールを決めて、貿易や投資を活発にする協定のことだよ。
TPPと似たようなもの?
対象の国が違うけど、まあイメージとしては似たようなものだね。
地域的な包括的経済連携(RCEP)協定の意義、内容
RCEPの正式名称は、地域的な包括的経済連携協定といいます。
RCEPは、「アールセップ」と読みます。
RCEP締結の意義
RCEP締結の意義について、外務省はこのように言っています。
地域の貿易・投資の促進及びサプライチェーンの効率化に向けて、市場アクセスを改善し、発展段階や制度の異なる多様な国々の間で知的財産、電子商取引等の幅広い分野のルールを整備。
出典:外務省ウェブページ
要するに、こういうことです。
参加国は先進国、新興国、自由主義国、社会主義国など、様々な国があります。
その多様性を認めつつ、貿易や投資を活発化させましょう。
原材料や部品の調達を効率化しましょう。
そのために、知的財産や電子商取引等のルールをしっかりと制定しましょう。
RCEPの主な内容
RCEP参加国との貿易では9割程度の関税撤廃
日本からの輸出
【関税撤廃率(品目数ベース)】 86%~100% (ASEAN・豪・NZ) 、86%(中)、83%(韓)
RCEP参加国からの輸入
【関税撤廃率(品目数ベース)】 88%(対ASEAN・豪・NZ)、86%(対中)、81%(対韓)
いろいろな分野でRCEP参加国を優遇
著作権及び関連する権利、商標、地理的表示、意匠、特許等を対象に、知的財産権の取得や行使について規定。
電子商取引の促進のため、電子的送信に対する関税の不賦課、コンピュータ関連設備の設置要求の禁止、情報の電子的な手段による越境移転(データ・フリーフロー)、電子署名、消費者保護等について規定
物品貿易、サービス貿易、投資等の分野で、内国民待遇義務や最恵国待遇義務を規定し、RCEP参加国を優遇することを規定
参加国は15か国でスタートします
ASEAN10か国(ブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガ
ポール、タイ、ベトナム)
日本、中国、韓国、豪州及びニュージーランド
地図で表示すると、参加国の範囲がわかりやすいですね。
TPP参加国やASEAN加盟国をわかりやすくまとめた図がありました。
本協定は、世界のGDP、貿易総額及び人口の約3割、我が国の貿易総額のうち約5割を占める地域の経済連携協定。
外務省ウェブページ
世界のGDP、貿易総額、人口の3割が参加する経済協定というのは、これまでなかったようで、世界最大の経済協定となります。
インドは2019年11月まで交渉に参加していたのですが、中国の安い製品が国内に流通することを恐れて交渉離脱しています。
しかし、いつでも円滑にインドが加盟できるような条文が協定の中に盛り込まれています。
主な国の株価チャートを確認しましょう
RCEP加盟国の株価チャートを確認しましょう。
中国については別の記事を投稿しているので、こちらをご覧ください。
比較対象として、米国のS&P500を紫の線で表示しています。
日経平均はアベノミクス終了後、再び上昇局面へ
まずは、日経平均の利回りを確認しましょう。
年初来リターンは+9%
日経平均の年初来リターンは+9%です。
連日高値更新のニュースが流れている通り、直近の上がり方がすごいですね。
10年リターンは+145%
2012年からアベノミクスによる上昇相場が続いています。
改めてチャートを見ると、日経平均の上昇相場は2018年後半ごろには終了していたんですね。
10年で+145%ですから、素晴らしいリターンなのですが、それよりもさらにS&P500が上回っているんですね。
長期リターンは+48%
20年リターンは+48.4%。
これは寂しい結果です。
1990年代前半のバブル崩壊、2000年のITバブル崩壊、2008年のリーマンショックと民主党政権により、
2012年までの長期間、株価が低迷しています。
オーストラリアの経済成長はゆるやか、経済危機時は大きく落ち込む
年初来リターンはマイナス
年初来リターンはマイナスとなっています。
米国大統領選挙後の上昇相場で徐々に回復してきているようですが、
いまだにコロナショックから立ち直れていません。
10年リターンは+34.5%
10年リターンは34.49%ですから、かなり物足りないですね。
コロナショックまでは一応右肩上がりですが、ほぼインフレ分のみの値上がりとみていいでしょう。
長期リターンは+93%
およそ20年間のリターンを確認しましょう。
リーマンショック直前の伸びが凄まじいですね。
当時はBRICsを中心とした新興国が上昇していた時期で、オーストラリアは原料輸出国として成長していたのでしょう。
リーマンショックとコロナショックの谷が非常に深いのが特徴的です。
資源国ですから、経済危機にもろい経済といえるでしょう。
韓国経済は、見る期間によって全く異なるパフォーマンス
年初来リターンは+13%
チャートの形が、S&P500そのままです。
恐ろしいほど完璧な相関関係です。
10年リターンは+46%
10年間のリターンは+46%ですから、かなり物足りない数字ですね。
この10年間は、ほぼ横ばいの値動きが続いています。
長期リターンはS&P500を大きく上回る+247%
長期リターンを見ると、これは驚き!
韓国では、2008年のリーマンショック後からの数年間に強烈な上げがあります。
コロナショックからの回復も急速に進んでいて、20年ほどのリターンはS&P500を大きく上回る247%です。
インドネシアは長期で見れば超高成長だが、直近は足踏み
年初来リターンは▲10%
オーストラリアと同様、コロナショックからの立ち直りがかなり遅れています。
米国大統領選挙後は急角度で上昇していますから、今後の回復に期待です。
10年リターンは+50%
10年間のリターンは+50%ですから、かなり物足りない数字ですね。
2018年ごろまでは成長が続いていましたが、2年間ほど停滞した後にコロナショックで大幅下落をしています。
長期リターンはS&P500を大きく上回る+831%
長期リターンを見ると、衝撃の+831%!
リーマンショック以降の成長は、まるでレバレッジをかけているようです。
インドネシアは高齢化率もまだ高水準でなく、人口増が続いている国です。
今後も成長を期待できるかもしれません。
ベトナムは近年大きく経済成長している
年初来リターンは+43%
コロナショックなどなかったかのようなチャートです。
順調に経済成長しており、年初来リターンは+43%。
S&P500を圧倒しています。
10年リターンは-9%
年初来で素晴らしいリターンを見せたベトナムですが、10年間のリターンは-9%です。
しかし2011年までのベトナムの通貨危機による急激な下落から反転した後は2018年まで上昇トレンド。
底から横ばいになったのちに急激な上昇となっています。
長期リターンは、わずか+48%ですが、今後に期待が持てます
長期リターンを見ると、これは別の意味で驚き!
2007-2008年頃に、尋常じゃない株価上昇と暴落をしています。
この原因は、急激なインフレと貿易赤字の拡大によるものです。
2007年にWTOに加盟したベトナムは、海外からの投資マネーが集まり、政府が経済拡大路線を取ったこともあり急速にインフレが進みました。
それと同時に貿易赤字が拡大し、通貨危機の状態に陥ってしまいました。
これにより、急激に上昇した株価は2008年ごろから急激に下落し、2012年にようやく下げ止まるまで4年ほどを要しました。
まとめ
RCEPとは、15の国の間で関税の撤廃や知的財産の取り扱い等のルールを決めて、貿易や投資を活発にする協定のこと
参加国は、日本、中国、韓国、オーストラリア、ニュージーランド、ASEAN10か国の計15か国
RCEPは、世界のGDP、貿易総額及び人口の約3割を占める、世界最大の経済連携協定
2019年に交渉離脱したインドが、いつでも円滑に加盟できるような条文が協定の中に盛り込まれている
RCEP締結により、各国にプラスの経済効果が期待できる。
せーじんが、今後の経済成長に期待できると考えているのは、日本とベトナム!
約30年ぶりの高値を付け、グイグイ株価を伸ばす日経と、
約20年ぶりの高値を付け、グイグイ株価を伸ばすベトナム、
メインはあくまでも米国ですが、分散先として日本とベトナム、そして中国への投資を強化していきます。
以上、RCEP協定署名!RCEPってなに?投資すべき参加国はある?という話題でした。
最後までご覧いただきありがとうございました。