こんばんは、せーじんです。
本日もせーじんブログにお越しいただきありがとうございます。
昨日は米国市場全体に投資するETFを紹介しましたが、今回は、世界中の企業へ投資できるETFを紹介します。
バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)というETFです。
1つのETFで世界中に投資できるの?すごいねー。
そうでしょ。これで全世界分散投資も簡単にできるね。
全世界投資って必要?
2020年現在の世界は、米国1強の時代であることはだれもが認めることだと思います。
しかし、かつては米国とソビエト連邦の2強の時代がありました。
その前は大英帝国が日の沈まぬ国として世界の覇権を握っていました。
さらにその前は無敵艦隊を擁するスペインの時代でした。
世界の覇権国家は数百年単位で入れ替わっており、今後も米国1強の時代が続くという保証はどこにもありません。
どこの国が伸びても、どこの国が衰退しても、世界のどこかが成長するのならその果実を得ることができる。
これが全世界投資の目的です。
VTで全世界へ投資
VTの正式名称は、バンガード・トータル・ワールド・ストックETFです。
アメリカ、日本、中国、欧州など全世界の銘柄を投資対象としており、株式の分散投資としてはこれ以上ありません。
設定日 : 2008/06/24
金融庁届出日 : 2009/06/10
基準通貨 : USD
ファンド純資産総額 : $ 20.87 百万ドル(2020/08/31 現在)
ETF純資産総額 : $ 14.60 百万ドル (2020/08/31 現在)
主取引所 : NYSE Arca
地域 : グローバル
時価総額/投資スタイル : 大・中・小型株
バンガード社webページより出典
ETF純資産総額が約15億3300万円です。
VTIは総資産が約174億5310万円ですから、1/10程度ですね。
有名なETFのわりに資産が少ないです。
構成銘柄は8,000銘柄!
先進国および新興国約47ヵ国の大型・中型・小型株約8,000銘柄から構成されています。
銘柄数はVTIの2.3倍、S&P500の16倍です。
では、構成比率はどうでしょう。
まずは、国別の比率を見てみましょう。
市場 | 比率 |
---|---|
米国 | 57.90 % |
日本 | 7.00 % |
中国 | 4.80 % |
英国 | 3.90 % |
スイス | 2.60 % |
純資産総額に占める組入上位の市場構成比率は約 76.2 % |
米国が6割近くを占めています。
2位は日本、3位が中国です。
日本企業はオワコンなんて声をたまに聞きますが、世界で2位ですから!
順位 | 保有銘柄 | シンボル | ファンド構成比 |
---|---|---|---|
1 | Apple Inc. | AAPL | 3.563% |
2 | Microsoft Corp. | MSFT | 2.851% |
3 | Amazon.com Inc. | AMZN | 2.470% |
4 | Facebook Inc. Class A | FB | 1.189% |
5 | Alibaba Group Holding Ltd. ADR | BABA | 0.851% |
6 | Alphabet Inc. Class C | GOOG | 0.824% |
7 | Alphabet Inc. Class A | GOOGL | 0.819% |
8 | Johnson & Johnson | JNJ | 0.683% |
9 | Tencent Holdings Ltd. | 700 | 0.662% |
10 | Tesla Inc. | TSLA | 0.622% |
5位に中国のアリババ、9位にこちらも中国のテンセントが入っている以外のメンバーは、VTIやS&P500とさほど違いはありませんね。
しかし、構成比が大きく異なります。
VTは上位10銘柄を足しても15.4%しかないんです。
VTIは25.2%で、それでも分散性は高いほうだとお話ししましたが、そのVTより10ポイントも低いのです。
分散性は最高クラスといっていいでしょう。
ちなみに日本企業の最高位は44位のトヨタ自動車です
VTIと名前が似てるけど全然違いますよ
実際に、投資しようという時に間違えないように、気を付けくださいね。
どちらもすばらしいETF なので、間違えてしまっても投資としては問題ないとは思いますが。
VT:バンガード・トータル・ワールド・ストックETF ⇒ 全世界投資
VTI:バンガード・トータル・ストック・マーケットETF ⇒ 全米投資
パッと見わかんないね
リターンを見てみましょう
月末 | 3か月 | 年初来 | 1年 | 3年 | 5年 | 10年 | 設定来 | |
基準価額 | -2.97 % | 8.04 % | 1.02 % | 10.15 % | 6.92 % | 10.32 % | 8.72 % | 6.31 % |
直近5年間は素晴らしいリターン
直近5年間は年率10.32%です。
全世界投資というリスクを抑えた投資でありながら素晴らしいリターンですね。
ただ、やはりVTIの年率13.68%よりは劣ってしまいます。
リスクとリターンのバランスをどうとるかは、投資家1人1人のの考え次第です。
年初来は不調
年初来では、コロナショックの影響を大きく受けた国がたくさんあるため年初来1.02%と低成長です。
マイナスではないので、損するわけではないのですが。
分配金は少なめ
分配金は1.95%ほど出ており、株価の成長とともに少しずつ成長しているようです。
信託報酬はかなり安い
VTの信託報酬は、0.08%です。
全世界への投資という手間をかけながら、これだけの安さは驚きです。
VTIやS&P500ETFのVOOよりはやや高いですが、これは仕方のないことでしょう。
投資信託という手もアリです
全世界へ投資方法はETFだけじゃありません。投資信託もいろいろありますよ。
- 楽天VT(楽天・全世界株式インデックスファンド)(管理費用0.212%)
- eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)(管理費用0.1144%)
- eMAXIS Slim全世界株式(日本除く)(管理費用0.1144%)
- SBI・全世界株式インデックス・ファンド(管理費用0.1102%)
どれを選んでも大差ありませんが、3のeMAXIS Slim全世界株式(日本除く)だけは少し毛色が違います。
投資対象から日本を除いているからです。
日本だけ除くなんて、日本が嫌いってこと?
うーん、ちょっと違うかな
これは運営会社が日本を嫌いというわけではなくて、日本株は他の投資信託やETF、個別株で持っている人に向けたものだと思われます。
こういった人が全世界投信を購入した場合、ポートフォリオ全体での日本株の比率が大きくなりすぎてしまいますからね。
せーじんおすすめ
すでに日本株をたくさん持っている人は3のeMAXIS Slim全世界株式(日本除く)
そうでない人は管理費用の安い4のSBI・全世界株式インデックス・ファンド
投資信託はメリットが多い
投資信託のメリット
- つみたて投資ができる(つみたてNISAにも対応)
- 100円から金額指定で購入できる
- 売買手数料が無料
- 配当金は自動で再投資してくれる
- 配当金に日本の税率がかからずに再投資ができる
- 円をドルに換える必要がないため、手間も為替手数料も不要
投資信託のデメリット
- 信託報酬がわずかに高い VT:0.08%、SBI全世界 :0.1102%
- 配当金が自動で再投資されるので受け取れない(配当金が欲しい人にはデメリット)
メリットがすごく多いですね。
信託報酬が高いというデメリットがありますがトータルリターンでは投資信託のほうが大きい場合もあります。
これは、配当金再投資の効率の良さや為替手数料が不要なメリットが大きいためです。
配当金を受け取ってキャッシュフローの足しにしたいという希望がなければ、投資信託への積立投資がおススメです。
投資信託とETFの違いはこちらで詳しく解説しましたので、ご覧ください。
まとめ
- 全世界投資とは、今後どの国が成長しても果実を得ることができる安全な投資
- VTは、世界中の銘柄に幅広く投資するETF
- 上位10銘柄を合わせても15%程度程度の保有率で、分散性が非常に高い
- リターンも直近5年間は年率10.32%と好調だが米国集中投資には劣る
- 信託報酬は年率0.08%と非常に安い
- 投資信託で購入するという手もある。というか、投資信託のほうがメリットが多い
以上、ETF1つで世界中へ投資!全世界分散ならVT!投信もあるよという話題でした。
本日も、最後までご覧いただきありがとうございました。
これからも頑張って記事を書きますので、ぜひまたお越しください。