ボーイング暴騰!3つの暴騰理由と3つの不安材料

こんにちは、せーじんです。

コロナショックで低迷していたボーイングが、いよいよ復活してきたね。

1か月で60%以上の暴騰をしているね

すごいね!やっぱりワクチンができたから?

それが一番大きいよね。
それ以外にもいくつかの理由があって、ここまでの上昇になってるんだよ。

今回の記事の内容

ボーイングってどんな会社なの?

出典:ボーイング社ウェブページ

ところで、ボーイングって、飛行機作ってる会社だよね

そうだよ。まずは、ボーイングという会社についておさらいしてみましょう。

ボーイングは航空機製造の世界最大手

ボーイングは航空機製造の世界最大手企業で、世界中の航空会社へ旅客機を納入しています。

ライバルは欧州のエアバス社です。こちらもよく聞く名前ですね。

1997年にマクドネル・ダグラス社を買収して、現在アメリカで唯一の大型旅客機メーカーとなっています。

これが非常に大切なポイントですよ

出典:ボーイング社ウェブページ

実は防衛関連銘柄なんです

ボーイングは、実は防衛関連銘柄なんですよ。

民間の旅客機だけではなく、軍用機も製造しています。

また、ミサイルや無人機などの兵器も製造しています。

出典:ボーイング社ウェブページ

話題となったオスプレイもボーイング社製です。

出典:ボーイング社ウェブページ

宇宙産業にも強い

ボーイングは宇宙開発産業にも強さを発揮しています。

人工衛星やロケットなどの研究開発、設計製造を行っています。

普段からよく使うGPS衛星や、国際宇宙ステーションもボーイングが開発してるんですよ。

米国は、従来の陸・海・空軍に加えて、宇宙軍を設立しました。

ボーイングの果たす役割はますます大きくなっています。

出典:ボーイング社ウェブページ
出典:ボーイング社ウェブページ

2度に渡る航空機事故

ボーイングは、新製品の「737max」で、2018年と2019年の2度に渡り痛ましい航空事故を起こしています。

  • 1度目の事故は2018年10月29日、インドネシアのジャワ海でライオン・エア610便が離陸後約10分で墜落、乗客乗員189名全員が死亡しました。
  • 2度目の事故は2019年3月10日、エチオピアのボレ国際空港より離陸したエチオピア航空302便が、離陸後約6分で墜落し、乗客乗員157名全員が死亡しました。

この事故は日本でも大きく報道されたので、記憶に新しい方も多いと思います。

ボーイング737maxは複数の空港から入港禁止措置を取られ、2度目の事故後にはトランプ大統領から飛行停止命令が下されました。

ボーイング737MAXの生産は休止され、想定していた売り上げも見込むことができなくなりました。

出典:朝日新聞デジタル

このような厳しい状況で、この期間の株価はどう動いていたのでしょうか。

事故によって株価は大きく値下がりしていますが、結果だけ見ればこの2年間はヨコヨコのレンジ相場であったといえます。

コロナ禍でボーイング株が大暴落

米国の航空、防衛、宇宙産業に深く根ざし、世界最大のシェアを誇り、2度の重大な航空機事故でも株価の暴落を避けられたボーイングですが、コロナ禍で株価が大暴落しています。

なんと、72%の大暴落!S&P500が30%ほどの下落だったので、2.5倍も下落してるんだよ!

飛行機飛ばなくなったもんね

生産休止に追い込まれたうえでのコロナだからね。これは効いたね。

復活の理由1 ワクチン開発のニュース!航空需要復活期待!

コロナ禍では、他の銘柄が順調に回復するなか、ボーイングは低空飛行が続いています。

青:ボーイング 赤:S&P500

大統領選も終わった2020年11月、チャートがグイっと上がってますね。

ビッグニュースがあったんです。

そう、ファイザーとモデルナによるワクチン開発です!

コロナとの戦いに終わりが見えたことで、航空需要の復活を見込むことができるようになりました!

復活の理由2 737MAX が1年8か月ぶりに運航可能に!

さらにいいニュースは続きます。

米当局、ボーイング737MAXに耐空証明発行

 2020/12/02 10:21米当局、ボーイング737MAXに耐空証明発行© Reuters/Lindsey Wasson 米当局、ボーイング737MAXに耐空証明発行

[ワシントン/シカゴ 1日 ロイター] – 米連邦航空局(FAA)は1日、米ボーイングの旅客機「737MAX」に2019年3月以降で初めてとなる耐空証明を発行したと発表した。

2度の墜落事故で346人の死者を出した737MAXを巡り、FAAは11月18日、19年3月に決まった運航停止措置を1年8カ月ぶりに解除。航空路線への復活に向け、FAAは一連のソフトウエア更新や新たなパイロット訓練プログラムを要求している。

ボーイングが19年以降に生産した737MAXは約450機あり、FAAの許可が下りれば出荷できる状態にあった。同社はFAAの承認についてコメントを控えた。

FAAのリン・ランスフォード報道官は「ボーイングが当面、計画に沿って納入できるように十分な検査官が配置できると想定している」と述べた。

FAAはまた、アメリカン航空の737MAX運航再開に向けたパイロット訓練計画を先週に承認したことを確認した。地上に留め置かれている機体について、必要とされる動作確認とソフトウエア更新を完了すれば、12月29日から運航を再開できる。

出典:ロイター社ウェブページ(抜粋)

2019年3月以来、1年8か月ぶりに737maxが運航可能になりました。

運航できない航空機を買う航空会社は当然ありませんよね。

受注も激減していたわけです。

これが運航可能になれば、今後の受注増を見込むことができます。

復活の理由3 復活の737max さっそく欧州航空会社から大口受注!

さっそくこんなニュースも出ています。

ボーイング737MAX、欧州LCCから大口受注

2020年12月4日 4:18

ボーイングはライアンエアーから「737MAX」75機の追加注文を受けた=ロイター

【ニューヨーク=中山修志】米ボーイングは3日、欧州の格安航空会社(LCC)最大手ライアンエアーから小型機「737MAX」75機を受注したと発表した。同機の墜落事故後で初の大口受注となり、受注額は70億㌦(約7200億円)を上回る。

ライアンエアーは737MAXの欧州の最大顧客で、受注数は過去に受けた135機と合わせて210機となった。ボーイングは2021年夏までに25~30機を出荷し、残りを24年末までに引き渡す。

出典:日本経済新聞ウェブページ

耐空証明の発行により運航可能となったことを受けて、75機を新規に受注した、とのニュースがありました。

今後も多くの受注を受けることが予想され、業績は回復していくでしょう。

回復はしているが、不安材料も多い

ボーイングの株価が急回復したこと、そして回復した3つの理由を紹介しました。

でも、ここでボーイングに全力投資はかなり危険ですよ!

ボーイングの不安材料1 業績不安

ボーイングの業績をご覧ください。

(百万ドル)

年度2015/122016/122017/122018/122019/122020/12
発表日時2016/01/272017/01/262018/02/012019/01/302020/01/29コンセンサス(予)
売上高96,114.0093,496.0094,005.00101,127.0084,818.0058,793.38
営業利益7,443.006,527.0010,344.0011,987.00-1,975.00-1,359.00
税引前当期利益7,155.005,783.0010,107.0011,604.00-2,259.00-6,884.35
当期利益5,176.005,034.008,458.0010,460.00-636.00-3,881.13
EPS(ドル)7.537.9211.9218.05-1.12-6.83
PER(倍)19.2019.6724.7417.87
配当(ドル)3.824.365.686.848.222.02
1株当り純資産
(ドル)
9.501.322.800.60-15.31-18.38
出典:楽天証券

2019年12月決算では売上高が大幅に減少し、営業利益がマイナスになっています。

これは、2度に渡る重大事故の対応と、737maxの生産休止によるものですね。

2020年12月決算では、コロナウイルスの影響が加わり、売上高はさらに減少しています。

営業利益もマイナスが続いています

2019年11月までは利回り2.4%ほどの配当がありましたが、それも無くなってしまいました。

ボーイングの不安材料2 感染症再拡大のリスク

現在、ワクチンの開発が進んでおり、人類はコロナウイルスに勝利する見込みが大きくなっています。

しかし、以下のような不安材料が考えられます。

  • ウイルスの変異
  • ワクチン普及の遅延
  • ワクチン効果の不足
  • ワクチンの想定外の副作用

こういったリスクによりコロナとの戦いが長引いた場合、ボーイング株は再び暴落する可能性が高くなります

ボーイングの不安材料3 事故発生のリスク

737maxに限らず、ボーイングの航空機は世界中で運航しています。

ボーイングも各航空会社も国も、安全性には細心の注意を払っています。

でも、事故の可能性は0になることはありません。

事実、本日(2020.12.5)もこのような報道がありました。

日航機、エンジン損壊

羽田行き 那覇に緊急着陸

2020年12月5日 2:00 

4日午前11時50分ごろ、那覇発羽田行き日航904便ボーイング777が離陸後に左主翼のエンジンでトラブルが発生した。那覇空港へ引き返し、午後0時25分ごろ緊急着陸した。乗客178人と乗員11人にけがはなかったが、エンジンを覆う「カウル」と呼ばれる部品の一部がなくなるなど複数箇所が損壊していた。

国土交通省は事故につながりかねない重大インシデントに認定。運輸安全委員会は航空事故調査官3人を指名した。

出典:日本経済新聞(抜粋)

このニュースが直ちに株価に影響があるとは思えませんが、重大な事故がいつ起こるかは誰にもわかりません。

せーじんならどうする

リスクはありますが、現在の回復には力強さを感じます。

しっかりとした裏付けもあります。

せーじんは昨日ボーイングに投資しました。

ただ、長期で持つにはリスクが大きいと思いますので、数日~数週間の感覚で持ちたいと思います。

まとめ

ボーイングは航空機製造の世界最大手であり、防衛関連銘柄であり、宇宙産業にも強さを持っています。

しかし2度に渡る重大な航空機事故を起こし、737maxは生産停止となってしまいました。

さらにコロナ禍でボーイング株が大暴落しました。

そんなボーイング株ですが、華麗に復活を遂げています。

復活の理由1 ワクチン開発で航空需要回復

復活の理由2 737MAX が1年8か月ぶりに運航可能に!

復活の理由3 復活の737max さっそく欧州航空会社から大口受注!

回復はしているが、不安材料も多いのが事実です。

ボーイングの不安材料1 業績不安

ボーイングの不安材料2 感染症再拡大のリスク

ボーイングの不安材料3 事故発生のリスク

リスクはありますが、現在の回復には力強さを感じます。

しっかりとした裏付けもあります。

せーじんは、長期で持つにはリスクが大きいと思いますので、数日~数週間の感覚で持ちたいと思います。

以上、ボーイング暴騰!3つの暴騰理由と3つの不安材料という話題でした。

本日も最後までご覧いただきありがとうございました。

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