こんばんは、せーじんです。
今日は新興国へまとめて投資できるETFである、VWOについて調査をしていきましょう。
新興国とは、政治や経済が発展途上つまり成長している国や地域
新興国ってどんな国のこと?
政治や経済が発展途上にある国のことだよ。
新興国とは、世界の中で政治や経済が発展途上にある国や地域を指します。
投資においては、これらの国や地域は「新興国市場」あるいは英語で「エマージング市場」と呼ばれています。たとえば、東南アジアや中南米、東欧、ロシア、中国、インド、トルコなどが投資の対象となっています。
ブラジル、ロシア、インド、中国の各国名の頭文字を取った「BRICs(ブリックス)」や、ベトナム、インドネシア、南アフリカ共和国、トルコ、アルゼンチンの「VISTA(ビスタ)」のように、グループに分類されることもあります。
成長が見込まれる反面、社会基盤が未発達であることが多く、政治の混乱、金利の急騰や通貨の急落といったリスクもあります。
出典:新生銀行ウェブページ
へー、中国やロシアも新興国なんだ!
先進国と発展途上国の分布を世界地図で見るとこんな感じだよ。
新興国というと、上位中所得国と下位中所得国に分類されていることが多いね。
すでにある程度成長している先進国と異なり、新興国には成長の余地が多く残されています。
今後大きな成長を期待できる反面、社会や政治、金融制度が未発達であるため混乱が生じやすいリスクがあります。
また、近年急速に進むグローバル化の影響で、GAFAMを中心とする先進国の巨大IT企業に、発展途上国の資本や人材が吸い取られているという懸念があります。
VWOとは、世界中の成長性の高い国を集めたETF
VWOの正式名称は、バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETFといいます。
世界中の、成長性の高い国に投資するETFです。
名称 | バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF |
ティッカー | VWO |
資産総額 | 614億3000万ドル(2020.10.31現在) |
設定日 | 2005.3.4 |
配当利回り | 2.55% (2020.11.20現在) |
経費率 | 0.10% |
資産総額は614億3000万ドルですから、1ドル105円とすると6兆4500億円程ですね。
非常に大きな規模のETFですね。
スケールメリットや安定した運営が期待できます。
配当利回りは2.55%と、悪くない数字です。
VOOの配当利回りが1.6%ほど(2020.11.20現在)ですから、1%多くもらえることになりますね。
経費率は0.10%ですから、かなり安く抑えられています。
中国の比率が多いですが分散性は良好
VWOは5002銘柄から構成されています。
銘柄数としては非常によく分散されているといえますね。
組み入れ上位銘柄は中国企業が多いですね
保有銘柄 | シンボル | 国 | ファンド構成比 |
---|---|---|---|
Alibaba Group Holding Ltd. ADR | BABA | 中国 | 8.06000 % |
Tencent Holdings Ltd. | 700 | 中国 | 6.58300 % |
Taiwan Semiconductor Manufacturing Co. Ltd. | 2330 | 台湾 | 3.70300 % |
Meituan Dianping Class B | 3690 | 中国 | 2.01100 % |
Taiwan Semiconductor Manufacturing Co. Ltd. ADR | TSM | 台湾 | 1.95100 % |
Reliance Industries Ltd. | RELIANCE | インド | 1.30000 % |
Naspers Ltd. | NPN | 南アフリカ | 1.23200 % |
JD.com Inc. ADR | JD | 中国 | 1.05200 % |
China Construction Bank Corp. | 939 | 中国 | 0.94800 % |
Ping An Insurance Group Co. of China Ltd. | 2318 | 中国 | 0.83300 % |
1位アリババ、2位テンセントなど上位10銘柄中6銘柄が中国企業ですね。
3位と5位には台湾の半導体企業タイワン・セミコンダクター・マニュファクチャリングが入っています。
構成比をみると、1位でも8%、4位で2%、6位から1%ほどになっています。
上位10銘柄を合わせても、28%程度です。
大きな偏りがなく、バランスの取れた十分な分散ですね。
市場別の構成を見ると、中国が46%で1位
次に市場別の構成比率を見てみましょう。
市場 | 組み入れ比率 |
---|---|
中国 | 46.1 % |
台湾 | 15.9 % |
インド | 10.2 % |
ブラジル | 4.9 % |
南アフリカ | 3.8 % |
サウジアラビア | 3.1 % |
タイ | 2.4 % |
ロシア | 2.3 % |
マレーシア | 2.2 % |
メキシコ | 1.9 % |
中国の比率が46.1%と大きくなっています。
しかし、中国の経済規模を考えれば、これくらいの偏りはむしろ適正であるといえます。
VWOが他の新興国ETFと異なるのは、韓国が入っていないことですね。
リターンを確認しましょう
新興国のリターンはどれほどでしょうか。
月末 | 3ヶ月 | 年初来 | 1年 | 3年 | 5年 | 10年 | 設定来 | |
基準価額 | 1.95 % | 2.55 % | 0.58 % | 7.77 % | 2.37 % | 7.47 % | 2.17 % | 6.23 % |
5年の平均リターンは7.47%ですが、10年の平均リターンは2.17%にまで減ってしまっています。
リターンのブレ幅が大きいのは新興国株の特徴ですね。
次は、その米国や中国のインデックスと比較しながら、そのリターンを確認します。
5年チャート、中国との連動が強いがリターンは中国より上
VWOを、米国のS&P500、中国のCSI300と比較します。
チャートの形がCSI300とほぼ同じですが、この期間で見るとおおむねVWOのほうがパフォーマンスがいいようです。
2016年から2018年までは、S&P500と似たような動きにも見えますね。
年初来チャート、コロナショック後の回復が4か月遅れた
年初来チャートでコロナショック前後の動きを比較しましょう。
この期間では、好調な中国経済についていけていないようです。
年初来でプラス圏に回復したのが11月ですから、
米国と中国がプラス圏に回復した7月に比べて、4か月遅れをとっていますね。
9月以降の停滞期間で比較すると、米国との連動が強く出ている
米国大統領選挙の影響により米国市場が停滞していた2020年9月以降のチャートを比較します。
この期間は、3銘柄とも似たような動きをしていますが、VWOは米国との連動が強いと感じます。
大統領選挙直前の10月末での落ち込み方が、米国が最も大きいですね。
この期間で見れば、VWOはもっともよいパフォーマンスを見せています。
まとめ
VWOは世界の新興国に投資するETF。
資産は非常に大きく、経費は安く抑えられています。
組み入れ銘柄を見ると中国が多く組み込まれていますが、
各国の経済規模から考えれば妥当な割合。
値動きを見ると、中国と連動するだけでなく米国と連動する期間もあります。
コロナショック後の回復は米国、中国よりも遅れましたが、
直近3か月のパフォーマンスは最も良い。
新興国投資や、国際分散投資をしたいけど米国の比率をこれ以上挙げたくない人にとって、
とてもいい選択肢になりますね。
以上、【VWO】新興国へまとめて投資できるETFの特徴とリターンは?という話題でした。
本日も最後までご覧いただきありがとうございました。
また遊びに来てくださいね